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スレッドNo.841

罰と責任

Q
 罰を与えることと責任を取らせることの違いを教えてください。

A
 責任という言葉は日本では間違って使われている。
 あるお医者さんが講演で、「登校拒否は親が悪い。全部親の責任だ」と言った。それを聞いてたお母さんが、あとで私に「そうなんですか?」と訊いた。「全部とは言わないが、親に責任あります」「えー、親に責任あるんですか?」。それはあるよ。
 アドラー心理学で責任というのは“仕事”という意味だから。親にすべき仕事はある。子どもが登校拒否になったら、親の仕事は山ほどある。勇気づけなきゃいけないから。もちろん子どもにも、教師にも、カウンセラーにも、みんなに責任はある。「私にすべき仕事がある」ということを「責任がある」と言うんです。子どもに責任を取ってもらうというのは、子どものすべき仕事を子どもにしてもらうこと。それは罰とは何も関係ない。罰と責任と並列されるのは、責任ということがわかっていないから。責任というのは、「子どもが本来しなければならないことを子どもにしてもらうこと」を言う。ご飯食べててお茶碗ひっくり返してご飯をこぼしたら、子どものすべきことは何か。掃除してもらうこと。こぼさないように気をつけてもらうこと。「掃除しておいてね」「食べ方に気をつけないとこぼすから、どうしたらいいか考えてね」。罰を与えて「あんたバカね」と言っても、子どもに何も責任を取ってもらってない。子どもは仕事をしてないから。責任を取るとは、仕事をすることです。(野田俊作)

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