１歳６か月男児、突然妹の頭を叩く
Q
１歳６か月男児について。１歳８か月の女児と遊ぶとき、何もされてないのに突然頭を叩きに行ったり暴力的になる。「痛い痛いだよ」と注意すると怒った顔つきになってさらに叩きに行く。その子とのおもちゃの取り合いでもすぐに手が出てしまう。
A
これ自然なんです。発達心理学的にみて、子どもたちがいくつぐらいから自分たちだけで遊べるか？親とか保育士さんとかがいないで遊べるかというと、だいたいねえ４歳児はちょっと無理かなあと思うんですよ。５歳児は自分たちだけでいろんなことを設定して、次々遊びを発明して遊んでくれるんです。だからこの年頃の子どもを２人置いておいて、「喧嘩しないでおれ」という期待が無理。側に親がいないとダメです。それからもしも暴力的になったら、別に怒らなくてもいいから、黙って拘束する。ポンと捕まえる。で、落ち着くまで待つ。で、落ち着いたら放す。また興奮したらまた捕まえる。躾けとか育児がいくつぐらいから始まると僕らが思っているかというと、一応「二語文」できちっと話が通じるようになってからだと思っている。一番最初、ね。まあ２歳半ぐらいかな。それぐらいから考え始めて、それまでは「かわいい、かわいい」で育てていればいいわけだし、また側に大人がいないと自分たちだけで判断できないし、話しても本当に理解できるものでもないと思うんです。それを子どもたちだけに任せちゃって、それで事件が起きて、それを話して聞かせようというのは、発達を考えると無理です。だから何にも異常なことは起こってないし、特別に乱暴な子だとか問題のある子じゃないと多分思うし、ごく普通のその年齢の子どもだと思うし、だからちょっとの間ニコニコ拘束して抱っこしてね、落ち着いたら放すで十分やっていけると思います。（野田俊作）
