中学3年生になる次女との接し方で毎日疲れる
Q
A 向こうも疲れているでしょう、きっと。こっちが疲れているときは向こうも疲れている。昔の旧日本軍は、「味方が苦しいときは敵も苦しい」と言いましたが、ほんとにそうだと思います。
Q 気分の波が激しく機嫌の良いときと悪いときのムラが凄いです。勉強についてもやるときとやらないときの差がひどく、気が向かなければ登校すらしません。
A 素敵な子だね。自分の人生を自分できちっとコントロールしているわけだ。
Q 気分の悪いときには、長女や私に何かと理由をつけては喧嘩を売ってきます。大概は喧嘩を買わないようにしていますが、こちらも疲れて体調が悪かったりすると、激しい親子喧嘩になって、その後自己嫌悪に陥ります。正直に言って、長女のほうをより大切に思っていて、そのことに次女はわかっているようです。どうしたら、「人々は仲間で、私は能力がある」という子どもに育てていけるでしょうか?
A 最後のほうは矛盾しているな。まあいいわ。
Q 頭が痛い毎日です。
A
あのー、そういう人生を選んでいることを素敵だってまず思おうよ。穏やかで怒りとか悲しみとか不安とかが少なく暮らす人も素敵だけど、凄い情緒豊かで振幅の大きい人も素敵だと思う。そういう人も人類にとって必要なんですよ。映画監督になったり小説家になったりするじゃない。だからこれはOKだってまず思って。それはこの子のパーソナル・ストレングスなんだって。個性の強さなんだってね。そっから話を始めたいんです。「この子のこれをやめさせよう。長女のように改造しよう」たって、それは無理よ。向日葵は向日葵、薔薇は薔薇で、向日葵を薔薇に改造できないんです。だから、この子はこの子のままでちゃんと生きられるように援助しないといけないと思います。それが一点。
それからねえ、気分と感情を区別してほしんです。特に女性は気分の悪い日があるんです。全然意味なく気分悪いんです。朝起きた瞬間から気分悪いんですよ。その日はね、言ってほしいの、僕らは。「あの、今日はわたくしはとても気分が悪いので怒っていますが、それはあなたに腹を立てているのではありません。体調が悪くて気分が悪いんです」と言ってもらえれば、僕らは安心してつきあえるんだけど、なんか怖ーいオーラが漂っていると、「何したんだろう」と僕ら男どうしで相談したりするんですよ。「おかしいな、なんかお前したか?」「俺してない」とね。あれって困るんです。ここ、多分お母さんも娘さんもそうなんだわ。感情じゃない気分。気分というのは生理的なもので、感情は心理的なものなんです。感情というのは何か出来事があった結果起こることで、気分は出来事はないけど体の体調の変化で起こることなんです。これ、精神医学の使い分けなんですが、男性に比べて女性は気分変化があるんですよ、生理的な変化で。気分の悪い日に、何言われてもムカついちゃうんです。それは決して相手の言ったことにムカついているんじゃなくて、こっち側の感受性がちょっと過敏になっているのね。その日はお母さんがまず言うようにする。「今日は私はとっても体調が悪くて気分が悪いですから、刺激しないでください。もしも私を刺激して私が怒ったとしても、それはあなたが嫌いとか憎いとかじゃなくて、私の気分が悪いからです」と言うと、娘さんも学ぶじゃない。「そうか、ああやればいいんだ」って。「お母さん今日は赤信号よ」って向こうが言ってくれるから、赤信号だと思ってつきあえばいいじゃない。そういう気分の変動のあることも良いことです。それもその人の個性で、それを「OK」って受け入れれば、それをポジティブに使うことができます。(野田俊作)