中3男子、試験前以外勉強しない
Q
中3男子。塾に通っているが勉強するのは塾だけで、家では試験前以外は勉強やろうとしない。パソコン、漫画にはまっていて、ずっとどちらかをやり続ける。「勉強しなさい」と言っても、「わかった」と言って一向にやらない。結局何回も言ってしまい、最後「うるさい」と言ってキレる。行きたい高校も自分で何やりたいかもわからない。何かを自分でやりたいと決めて、少しでも勉強してほしいのですが…
A
僕もこんな子でした。家であんまり勉強しろって親じゃなかったんですよ。父親は、「家で勉強してまで行くような学校へ行かなくていい」って。「学校で聞いたことだけで行ける学校へ行け」って。そうでないとあとで苦しい思いをするから、カサ上げして行ったってしょうがないって主義者で、「家ではお父さんと一緒にいっぱいおしゃべりをしろ」と。母親はあまり子どものそういう面、生活面はいっぱい教えてくれたけど、「お勉強面は私わかんないから」って。「勉強しろしろ」とうるさく言ってもしょうがないですよ。あんまり家で 勉強しろって言われなかったからしなかったんです、実際。今でもそう思います。子どもにあんまり高下駄履かせていくとね、大学行ってから困るんですよ。このごろ、大学用の塾ができましてね、だんだんついて行けない子が出てきたから。大学行ったら困る。大学行くなら。いつか困ります。もしも大学行っても困らなかったら、今度は会社へ勤めたら困ります。だから、あんまり分不相応に勉強させないほうがいいです。塾行ってれば多分充分です。だから基本的に、そんなにうるさく言わないでおこうと思ってくださいな。で、「高校を選びなさい」と言うのは、凄いナンセンスな問いかけだと思う。だって、高校っていうのは多分手段であって目的ではないから。人生の目標は、社会でどんな仕事をするかなんですよ。僕たちが共同体に貢献するって何かというと、僕はこうやって精神医学とか心理学とかをお勉強したことをそれなりに理解して、社会に還元していると思います。道路工事しているおじさんは、学校で体操一生懸命やったか何かで体強くなって、毎日道を掘り返して社会に貢献していると思います。国会議員さんは方々からお金を集める才能があって、それで社会に貢献していると思います。弁護士さんは、嘘をほんとと言いくるめる力を使って社会に貢献していると思います。みんな何かの形で力を出し合って、社会が動くように助け合っているわけね。そこへ子どもたちが入っていかないといけないです。僕は、子どもは粘土だって言うんです。粘土っていうのは使い道がないんです。でも、お皿になったり瓦になったりお茶碗になったり花瓶になったりすると、使い道があるんですよ。それが学校教育というものの力ですね。そこから、「大人になったらあなたはどうするの?」と聞かれたら、急に決められないけど考え始めるじゃないですか。そのために例えば高校へ行くことが大事かどうか、大学へ行くことが大事かどうか、資格取ることが大事かどうか、だんだん考えることができるので、一番最後を決めないで「どの高校へ行くの?」はむごい。わかんない。「友だちが行くとこへ行く」くらいの答えしか出てこないんですよ。大人になるって何かというと、世のため人のために役に立つ人になるという意味なんです。どういう形で貢献するかは、話し合って決めようね、なんです。そのために学校が必要ないんだったら、学校行かなくていいんです。中学出てする仕事ならそれはそれでOKです。高校出てすぐする仕事ならそれはそれでOKです。だから「最後」を決めてほしい。(野田俊作)