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スレッドNo.936

民主主義

Q 
 午前中のお話の中に、原発に賛成か反対か投票していたことに対して、「怒れ」とありましたが、これはどうして民主主義じゃないのでしょうか?民主主義というのがよくわかりません。

A
 はい、誰もよくわかりません。民主主義というのは名前だけあるんですが、中身は何なのかというのは実は誰もよくわかっていない。まだ発展途上なんですよ。反対の「独裁」ってのはよくわかってます。独裁ってのはある人あるいはあるグループが全部決めちゃうことね。「無政府主義」ってのもわかります。無政府主義というのは誰も何も決めないことね。別に無政府主義が悪いとも思わないですけど、福沢諭吉さんという人の書いたものをわりとよく読むんですよ。今、日本の国全体が道に迷っていると思っています。もう私も歳ですから、もうすぐ死にますから、ゆうてたら10年ぐらいは生きるかもしれませんけれど、僕たちの子や孫たちが最低限、外国の奴隷にならないといいと思っているの。日本人が日本人として民族自決をできる状態を保ちたいなあ。それを本気で心配していて、外国の奴隷になる可能性はゼロではない。皆さん方はどれだけ関心があるかわからないけど、昨日、台湾で総統選挙がありまして、馬英九という人が総統になりました。馬英九さんは中国との合併政策を一応前面に出していますので、香港型の合併をする確率大なんですね。だから台湾も中国の領土になるでしょう、香港と同じように。そうすると危ないのが沖縄で、沖縄は今中国人が土地をどんどん買いあさっているんですよ。アメリカはこの間、オーストラリアのダーウインというところに海兵隊の基地を作りまして、最終的にそこまで撤退するつもりみたい。沖縄の普天間基地の移転がごじゃごじゃ揉めているのをいいことに、アメリカとしては日本から軍隊を引き揚げたいみたい。そうすると、沖縄が中国に取られちゃうという可能性は充分あります。そうすると次は九州ですね、きっと。中国人のことですから。その次は本州ですね。僕たちはたかだか5年とか10年先しか考えないけど、中国人て100年先、1000年先を考える人たちなんですよ。だから長い目で見て、日本を属国化するというのが一応彼らのプランの中に入っているので、これはかなわん。中国人の属国になんか絶対になりたくないとまあ思います。ところが日本国全体が道に迷っていて、感じ悪いんですね。このごろ地下鉄乗ったらね、日本語と英語と中国の簡体字とそれから韓国語が書いてあるんですよ。英語はしょうがないと思う。でも簡体字と韓国語を書く理由がわかんない。在日韓国人は今や韓国語はしゃべれなくて、日本語しかしゃべれない世代です、もはや。だからあれは韓国の観光客、中国の観光客のためです。観光客はね、勉強して来いよ!日本語が読めるぐらい。僕らが韓国へ行ったって日本字は書いてないじゃない。中国へ行ったって日本字は書いてないじゃない。なんで一方的に韓国や中国の字を書くかというと、これは背後にそういう勢力があるからだ、明らかに。で、地下鉄乗ると、「私の住所は地球です」と書いてあって、かなりカチンときたんです。おかしいですよ。「私の住所は日本です」と言いなさいって。僕、国際派なだけに日本というものを大切にしたいんです。アメリカへ留学する前は、あんまりそんなふうに考えませんでした。日本で学校教育を受けますと、「日本人だぞ」ってことをあまり植え付けないように、大変注意深く教育されますので、わけのわかんない国際人になるんですが、ほんとに国際化してしまうと、外国人と旅行に行くんじゃなくて会議に出、セッションをし、まともに議論すると、彼らが求めているのは日本人としての意見なんです。「こんなとき日本人はどう考えるのか?」と訊かれるわけです。だから日本人はどう考えるのか言わないといけない。個人としての意見じゃないんですよ。だから日本の歴史も知らなきゃいけないし、日本人がある場合になぜそんなふうに考えるのか説明もできないといけないのね。だから日本人アイデンティティというのは凄い大事だと思う。午前中に言いましたが、日本人であることがアメリカ人であることや中国人であることより優れているとは、まったく思わないんですよ。ただ違うだけで。どちらも素敵な文化だと思うんだけど、われわれは住所は日本ですし、日本語をしゃべって暮らそうと思うんだけど、どうも危ない。凄い危ないって、文化共生とか国際化とかグローバリゼーションとかいう名前で、だんだんアイデンティティを薄めて、いつどこの国に占領されてもいいようになっていて、僕の生きてるうちは大丈夫だと思うけど、子どもたちや孫たちの時代には危ないかもしれないと、まあ思ってるんです。で、自分たちの生きる場所っていうか、矢印っていうか座標軸というかをもっときちっと決めたい。どこで決めたらいいかというと、まあ福沢諭吉だな。明治の初めに日本国が江戸幕府をやめて、日本という国を造ったときに、方向性を決めたのは、多くの人たちが協力して決めたけど、今からみて今の時代からみて読み返す価値があるのは、福沢諭吉だと思うので、福沢諭吉さんをよく読むんですよ。明治の続きに現在の日本国を造りたいなあ。戦争に負けて、あそこで凄い方向性を曲げられちゃったなあ。曲げられちゃった方向をちょっと元へ戻して、明治からずっと一直線のところへ少し戻したい。福沢諭吉さんがこう言うんですよ。「独裁はいかん。江戸時代の幕府は賢い将軍もいたけど愚かな将軍もいた。決められない、誰が国を統率するかを国民が決められないのは大変良くない。国民が政治家を選べるのがいいんだ」。国民が選んだってどうせロクな政治家を選ばんだろう。国民は賢くないから。でも、独裁よりちょっとマシかもしれん。修正がきくからね。でまあ一定期間やってみて、これはダメだと思ったら別の政治家にすればいいわけで、修正がきくからいいだろう。将来問題として、これから何百年かたって、人類がほんとに賢くなったら、政治というものがいらなくなるだろう。国民がみんな道徳観念を持って節操を持って知性を持って譲り合って暮らせるようになれば、政府はいらなくなるだろうから、そうなれば無政府主義でいいんだって。そうなるまでのまだわれわれが充分賢くない時代の過渡的な措置としては民主制がいいだろうと、彼が言うんですよ。私もそのとおりだと思うんです。だから無政府主義そのものがダメだとは言わないけれど、無政府で暮らせるためには、決める人がいない統治する人がいない社会を造るためには、国民がうんと賢くないとダメです。でも僕らそんなに賢くないです、はい認めます。昔も愚かでしたが今も愚かです。皆さん方は投票なさったかどうか知りませんが、橋下徹さんという知事になったり市長になったりしたややこしい兄さんがいますが、あの人は圧倒的人気なんですが、僕全然批判的なんですよ。彼の話をほんとに聞いたことがあるのかどうかわからないけど、皆さん方は彼の話を根気良く、結局彼がどうしようと思っているのか聞いたことなしに入れているんではないかと思う。聞いたことがあると、わかんないです、結局。何をしようとしているかわかんないです。反対していることだけはわかるんです。「官僚を減らせ」とか、「日教組やっつけろ」とかいうね、ネガティブにはわかるけど、ポジティブに何をしようとしているか、僕理解できないんですよ。理解できないということはつまり彼はしゃべってないということですよ。あの人も考えてないです、多分。彼の頭っていうのは、たかだか芸能人プラス弁護士なんです。政治家じゃないです。政治っていうのは1つの学問であり知識であり技術であって、政治っていうものを学ばないと政治家になれないと思う。でも彼は普通の弁護士プラス芸能人だっただけじゃないですか。ヴィジョンがないと思う。ネガティブなことを言って大衆に向けているだけじゃないかと思う。僕も間違っているかもしれんけど。でもね、圧倒的な人たちがあの人に入れるんですよ。まあどうなるか楽しみに見てるんですけど、ロクなことになるまいと思っているんですけど。で、いつもそうやって民衆は間違いを犯します。犯しますけれども、民衆全体がしょっちゅう政治に口を出し、しょっちゅう投票するよりは、一定期間、市長なり知事なり議員さんらに任せるほうがまだマシだと思う。だから今われわれが知っている、一番ベターなじゃないですね、悪くない not badな政治ね、悪くない制度が間接民主主義なんです。決める人を決めるというやり方なんですよ。「決める人を決める」からはずれたやり方は民主的じゃないんです。僕らみんなが一々の議案、原子力発電所について投票するというのは良いやり方じゃないんです。政治家が「私は原子力発電所に賛成します」とか「反対します」とか言うその人に入れるのは良いやり方なんです。だから、「決める人を決める」というやり方から外れないほうがいいと思います。今、全国的に「自治基本条例」という凄い危険な条例があっちでもこっちでも可決されている。それが住民投票条例ね。何でもかんでも住民投票にかけようと言うんですけど、何でもかんでも住民投票にかけたら、ある政治的な勢力の人たちが組織化して票を入れて、その人たちが思うとおりに動くだけじゃないですか。それって凄いまずい世の中になると思います。直接民主制反対です。小さい組織ならできますよ。学校の学級会ならできますが、学級会でも直接民主制にしないで、係を決めるほうがいいです。家族会議ならできますが、家族会議は多数決にしないで、全員一致するまで話し合うほうがいいですね。だから直接民主制による投票は非民主的だとわたくしは思っています。
 そんな、原子力発電所について、僕よくわかりません。態度保留です。なぜかというと、一番根本的には原子力発電所反対なんです。最もベースにはね。じゃあ全部の原子力発電所を止めて日本の国がやっていけるのか?その分、太陽光は無理ですね。あれは太陽光を売りたいどこかの会社と、日本を滅ぼしたいどこかの外国の電話会社のおっさんが言っているだけで、太陽光だけでこの国の電力をまかなえません。だから火力です。水力を今さら作れませんから。火力発電は、結局外国から輸入した燃料を使うわけじゃないですか。輸入すること自体は反対じゃないんですけど、今何しろ「円高・ドル安」ですから、輸入は凄い大歓迎なんですよ。ただ台湾が“ああ”なったら、シーレーンがいつでも切れるんです。台湾が中国の勢力下に入ったら、日本の輸入は水道の栓をひねるように自由自在に、すぐ石油をストップできるんです。だから石油とか天然ガスに頼って日本の国を経営するのは、とても今危ないと思います。そうすると原子力発電のほうが絶対安全なんです。リスクがあっても、国の喉首を絞められて、アッという間に窒息してしまうよりも、原子力ならシーレーンを閉鎖されても動きますからね。そのほうが今のところいいかなあ。だから長期的に見て、原子力発電所を50年、100年先に使わなくなっていくのは賛成ですが、たった今止めていくのは反対なんです。そんなふうにみんな考えてないんですよ。原発1つ事故が起こって、放射線が漏れたからと言って…何であんな事故が起こったのか考えたら、原発反対派がちょっとでも海へ寄せろ寄せろとギャーッと押して、海の側まで行ったからじゃないですか。原発反対派がなかったら、もっと内陸に作りますから、事故は起こらなかったんですよ。それってなんか“マッチポンプ”と言いますか、妙なことを僕らがやっています。だからあんまり心配ないです。それからついでに放射線について言いますと、テレビや新聞などを注意深く見てほしいんだけど、放射線の危険性について言っている医学者がいないんです。医学部出身者で、「放射線は危ない」と、「今の原子力発電所からの漏洩分は危ない」という人、1人もいないんですよ。みんなOKだ、大丈夫だと思っているの。僕も大丈夫だと思ってます。うちの大阪大学のもう定年になった中村先生という放射線科のお医者さんは、「あれぐらいだったらかえって健康になるから、福島県へ放射線浴びにいったほうがいい」と言うんです。私も若いときに、放射線科、正式に放射線科にいたのは半年なんですけど、その前後ずっと放射線のお手伝いをして、レントゲン室に入り浸って暮らしましたので、全身脱毛して手足全然毛がありません。いいですよ、放射線当たるのも。永久脱毛になりますから。体のね、どっかの部分だけプロテクターをつけていて当たらないけど、手足は露出しているんですよ。だから血管造影と言って、体の中にカテーテルを入れて肝臓の写真を撮っていたんだけど、あれ、もろに浴びるんです。もろに浴びるけど大丈夫です。みんな経験的に「これぐらいだったら大丈夫だ」と知ってますから。救命具付けて、許容限度内に浴びてみんな暮らしていましたが、未だに全然癌になりません。大体、癌になるのは20年ぐらいになっているはずですから、今ごろ白血病になっていませんので、大丈夫です。医学部の人たちは体験として放射線の怖さを知っているわけ。誰も医学部の人は危ないって言ってないんです。言っているのはみな工学部の人です。工学部の人は体験ないんです、全然。計算だけで。だから怖くないです、あの放射線。来年ぐらいに福島県でワークショップしてやろうと思っているんだけど。この間福島県産のお米を買いました、はい。買ってあげてください。福島のお米、売れなくて困ってますから。(野田俊作)

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