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スレッドNo.961

強行軍    野田俊作

昼寝
2002年10月10日(木)

 自宅にいる。丸一日自宅にいるのは、ずいぶん久しぶりだと思う。こういうとき五年日記が役に立つ。なになに、9月18日以来だ。もっとも、その日は休憩していたわけではなくて、原稿を書いていたのだが。その前は8月18日かな。この日は沢登りとダイビングの後かたづけで、けっこう忙しかった。今日はなにもしないで一日家にいた。これは半年ほどもなかったことだと思う。
 朝から、『椿姫』のDVDを見ていた。ゲオルグ・ショルティが指揮したもので、主役のヴィオレッタをアンジェラ・ゲオルギューというルーマニア人のものすごい美人が歌っている。むかしのオペラ歌手はみんな肥満気味だったのだが、このごろはスリムできれいだ。舞台だと遠くから見ればごまかせるが、ビデオで収録されると、接近して映されるので、ごまかせなくなったんだろうね。結核で死ぬ椿姫が、あまり肉付きがよくすぎるのもね(笑)。
 椿姫の後はぶらぶらのらくらとすごして、昼寝までした。すばらしい休日だ。お姑さんが、「今日はいいお天気なのに、山に行かないんですか?」と言う。ちょっと気力がないですよ。それに、今は、山はあまりよくない。沢はいくらなんでももう終わりだし、上の方は紅葉も終わって冬景色になりはじめているんじゃないかな。雪が積もればまた考えるけれど、それまでは休憩だ。たとえそうでなくても、たまには何もしない日を作らなくてはね。血圧も不整脈も、おかげで落ちつきはじめている。まだ完全じゃないけれどね。



世界の中心で
2002年10月11日(金)

 1982年にシカゴに留学していたとき、英語の練習のため、エッセイを書いて知人たちに配っていた。この補正項ほどの頻度ではないけれど、月に1~2回くらい書いて、コピーして配布した。むかしからこういうことが好きだったということだ。掃除をしていると、その原稿が出てきた。レミントンのタイプライターで打ったもので、ピリオドは穴が開いていたりする。
 英語の堪能な友人に頼んで、それを翻訳してもらうことにした。自分で翻訳するには忙しすぎるのでね。全部が完成したので、今日、読み合わせをして専門用語などを修正した。厄介な議論をしている部分もあるが、正確でうつくしい日本語になっていると思う。自分の英文を他人に和訳してもらうのははじめての体験だが、いくぶん変な感じだ。自分で和訳するよりも適切な日本語が選ばれていたりして、ちょっと感動した。
 "At the Center of the World"(世界の中心で)という題名だが、アメリカの友人たちは、「ここが世界の中心なの?」と言って笑った。しかし、アドラー心理学に関してはシカゴは世界の中心だ。粟散辺土(ぞくさんへんど):粟粒のように散らばる辺境の小さな国)からやってきた留学生にとっては、すべては目がくらむほど新しかった。そのとき私は34歳で、大学を出て10年目だった。
 翻訳は、近くアドラー心理学会の機関紙『アドレリアン』が掲載してくれるのではないかと期待している。アドラー心理学とは直接関係のない話題が多いのだが、それはそれなりに面白いので。



強行軍
2002年10月12日(土)

 今日は鳥取県日南町という山の中の町で講演して、岡山で泊まり、明日は徳島で講演して、そのまま東京に向かい、明後日は東京で講演する。とんでもない強行軍で、なぜこんなスケジュールを組んだのかわからない。昨年の今ごろ予定を作ったのだが、そのときのことが記憶にない。
 日南町はJR伯備線「生山(しょうやま)」という駅で降りる。日野川に沿った静かな町(村?)だ。ここにも立派な文化会館がある。そこで講演した。ここは案外正解かもしれない。岡山からも米子からも倉吉からもお客さんが来てくれて、大盛況だった。
 夕方の列車に乗ると、岡山ではなく高松まで行けるのだが、高松はよく知らない。岡山は、むかし強力なアドラー心理学の学習グループがあって、毎月通っていたので、とてもよく知っている。それで岡山に宿をとったが、不整脈が続いているので、町に遊びに出るわけにもいかず、おとなしくホテルにいるしかない。
 血圧計を持って歩いているが、血圧は落ちついている。不整脈があると、胸の辺りにずっと違和感がある。狭心症ではないから、痛いわけではない。なんだか押さえられているような、ムズムズするような、妙な感じだ。呼吸困難はないが、ときどきため息をついてしまう。



強行軍(2)
2002年10月13日(日)

 徳島で講演した。徳島の人々は元気だ。特に女性が元気だ。県民性なんだと思う。鳴門教育大学の学生さんがたくさん来てくれて、ちょっと気を使った。ユング派の砦なので、ユング派の悪口を言わないようにね。ユング派の先生方にはお世話になっているし。
 最終の飛行機で東京に着くと、午後8時半だ。いつもだとモノレールで浜松町へ出るのだが、ちょっと元気なので新宿へ遊びに行こうと思い、リムジンバスに乗った。1200円もする。バスに乗ったとたん、頭痛がしはじめた。軽いが偏頭痛発作だ。新宿へ着いたが、とても遊びに行く気にはなれず、そのまま山手線に乗って日暮里のホテルへ向かった。損したな。



強行軍(3)
2002年10月14日(月)

 東京で講演して、今夜も東京に泊まり、明日は東京のオフィスのパソコンをWin98からWinXPにバージョンアップしようと思っていたら、スタッフに、今夜は大阪へ帰るように説得されてしまった。「ここで倒れられてはたまらないわ。倒れるなら大阪で」だって。倒れたりしないよ。不整脈があって息苦しいので、ときどきため息をつくだけじゃないか。ランニングや登山は無理かもしれないけれど、早足でウォーキングくらいならできるぜ。しかし、まあ、せっかく心配してくれるので、帰ることにした。少しだけ心配なので、外泊先ではお酒を飲んでいない。帰れば飲めるしね。
 帰りの新幹線の中で、アドラー心理学会のシンポジウムの内容を考えていた。これまでなかなか考えがまとまらなかったのだが、ようやくどのあたりのことに焦点を当てて話しをするかが決まった。他のシンポジストとインターネットで相談しているのだが、今まで構想が言えないで迷惑をかけた。帰宅してすぐに概要を書いて送った。当日(18日)までにはなんとかまとまるだろう。

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