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スレッドNo.972

不登校生、家庭訪問してできること、クラスの体制をどうするか

Q
 中学校の教師です。今のクラスに不登校の生徒がいます。家へ行っても会うのは拒否されています。お母さんには会えますが、さて何ができるのかと思います。具体的にお願いします。
 それと、クラスの体制はどうすればいいか。オープン・カウンセリングに来たらいいのかとも思います。

A
 自分のクラスに登校拒否が出たら、考えなきゃいけないことはまず、自分のクラスの中に登校拒否を作る構造がきっとどっかにあるんだと思ってください。
 先生自身がその子に嫌われている可能性がある。先生が嫌われていないけど、クラスに競争関係・縦関係ができてしまっている可能性がある。子どもがクラスの中に自分の場所を見つけられなかった。ということは、その子をのけ者にした。あるいはのけ者にしなくても、その子をうまく受け入れることのできなかった構造があるから、それを何とかしないといけない。子どもと話をする前にそう決めつけて動いてもしょうがないから、子どもと話をしたい。
 子どもが会うのを拒否したらどうするか。会うのを拒否したら会わないこと。子どものイヤがることをしないこと。親が会いたいと言えば会う。親と会うならどこで会うがいいか。学校で会うのもよい。「先生がうちへ来たらイヤだ」と言うなら学校で会う。
 学校で会うときは何をするか。「親を勇気づけること」です。親がパニックに陥らないように、罪悪感を持たないように。「大丈夫ですよ。時間はかかるかもしれないけどきっと大丈夫ですよ、子どもさんを責めないで、あなた自身を責めないで、(配偶者がいるなら)夫婦仲良くして暮らしてください」と言えばいい。
 家で会うときは何すればいいか。家で親と話するときにはきっと子どもは聞いている。聞いているから、家では親を勇気づけてはアカンのです。登校拒否になって子どもが教師とも会わないというような家では、きっと親と子どもの関係はあんまり良くない。
 先に親とどこかで打ち合わせをしておいて、「親が悪い。あなたが無理解だからダメなんだと言いますよ」と言っておく。で、うちへ行って「こんにちは。どうですか。……え?出てこないー?それはあなた方が無理解だからですよ。子どもさんの話をちゃんと聞いてますか。聞いてないでしょう。私は心配してたんですよ、あの子の友だちになりたいと思っていたんですよ。残念ですね。さよなら」と帰る。そうすると、子どもは「ひょっとしたらあの先生は味方かな」と思うかもしれない。訪宅するアドレリアン・カウンセラーは、よくこの手を使う。担任は子どもと直接利害関係がある。カウンセラーは利害関係ないからちょっと楽です。
 学校の体制がどれだけとれているかによるが、担任が訪問しなければならない理由はない。担任はむしろ訪問するのに一番向いてない人かもしれない。子どもはたぶん担任は嫌いでしょう。担任が行くのをイヤだと言ったら、「どの先生だったら行ってもいいか」聞く。子どもがなついている先生がいれば、「あの先生ならいい」と言うかもしれない。そこで動けるような体制を学校で作る。「英語の先生だったら会う」「保健室の先生なら会う」「校長だったら会ってやる」と言うかもしれない。そう言うことはあるんです、実際に。ある教科の先生は好きだとか、去年の担任は好きだということはある。その先生に動いてもらう。その先生と子どもの距離が近くなるように、親としめし合わせてその程度の芝居をすることはある。

後半について。
 クラスの体制をどうすればいいかと先生が考えるのは、縦関係ですね。「クラスの体制をどうしようか」はクラスで相談してほしい。「どうもあの子はこのクラスに居場所がなかったみたいだ。それは私のやり方が悪かったのか、みなさんが十分できなかったのかわからないが。あの子がもしも学校へ帰ってきたときに、どうやって迎えてあげたらいいか、あるいはこの中にまた登校拒否が起こらないように、みんなが仲良くつきあうにはどうすればいいか考えたいな」と言ってクラスでお話をすること。ところがこれはそう簡単にできない。先生と生徒の間に縦関係があるから。縦関係がなくなるまでお話できない。
 『僕たちのアドラー心理学入門・パート3』に、ある学校の先生がアドラー心理学を学んでクラスが変わっていく記録が1/3くらい載っている。大変なんですよ。それまで普通の学校で普通の教師としてやって来た人が、すっかり発想を変えてアドラーでやろうとしても、その年度はダメです。年度の初めからやらないと。そしたら何とかなる。(野田俊作)

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