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スレッドNo.648

選評

新之助さん、夏のミニ句会の幹事ありがとうございました。
小生の選評です。

〇 卒寿来て未だ余白あり新茶汲む
   人生100年時代、卒寿とてまだまだ余白があります。
  「新茶汲む」と詠んだことで、作者のこれからの人生への
  意気込みを感じます。頑張りましょう。

〇 夏めきて陽に力あるけふの空
   夏が来て暑さが増してくると言うごく当たり前のことを
  詠んだ句です。でも暑いと言う言葉を使わずに「陽に力ある」
  としたことによって、この句は見事に生まれかえったように
  思います。

〇 河骨の星の如くに濠に浮き
   典型的な花鳥諷詠の俳句です。俳人は、類句、類想を殊更に
  排しますが、元々、花鳥諷詠の場合はそれは避けられないもの
  だと思います。作者は、水に浮いている河骨の黄色い可憐な花
  を見て感動し、それを素直に星に見立てたものと思います。

〇 起重機に退かぬ構への鯉幟
   五月空に泳ぐ鯉幟の近くで起重機による土木工事が行われて
  いたのでしょうか。「退かぬ構へ」とは言い得て妙なりです。
  風を受けて翩翻とひるがえる鯉幟の様はまるで起重機に立ち向
  かい一歩も引かぬ構えだと言うのです。
  心地よい五月の空が想像されます。特選にいただきました。

                            以上
   

  

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