選評
大変遅くなりました。
小生の選評です。
1、人居らぬ礼拝堂の寒さかな
私は仏教徒ですので礼拝堂ではなく本堂になりますが、冬の早朝の人気のない状況は
十分に察しがつきます。広い空間と静寂はいやが上にも寒さをつのらせます。
季語が近すぎとの意見があるかもしれませんが、寒さを端的に言い表す状況としては
生きていると思います。
7、寒茜釣り人の影細りゆく
冬の夕陽が釣り人をシルエツトのように映している正に一コマの映像を見ているようです。
季語の寒茜が効いていますね。
11、老人の歩幅狭まる寒さかな
言われてみればなるほどと納得します。背中を丸くしてうつむき加減に歩いている己が姿を
重ね合わせています。
23、行きすぎぬ程に生きたし枯葉舞ふ
人生100年時代と言われる昨今、生きすぎとは果て何歳なのでしょうか?人それぞれの
思いがあるでしようが、口に出して言うことと内心とはあるいは異なるかもしれませんね?
いずれにしても、アイビ-さんの言われるように元気に長生きしたいですね。
意味の深い句だと思いました。
以上