連続2クール(全24話)掛けてもこの慌ただしさ
>本筋に関係ない細かい会話やリアクションを削っている
>結果各キャラの面白みや作品独特の楽しさが損なわれてしまっているなーと感じる
同感ですね。アニメ版8話でも南雲の元部下にあたる火渡(姉)刑事の予知能力属性とかややアブノーマルなショタコン趣味とかは完全に割愛されていましたからねぇ。雨宮夕日に一方的に思いを寄せる変人・火渡(妹)に至っては登場すらしませんでしたし、そもそも炎上対策のため仕方が無いとはいえ、水上作品にはある意味欠かせない主人公のパンチラシーンは省略されていますしw。
確かにいずれも本筋には直接関係しない要素ではあるんですが、ああいう部分を省くと各キャラクターに厚みが出ず、結果作品世界に没中し辛くなってしまうんですよねー(苦笑)。かといって尺を掛けて丁寧に描写すればいいのかというと、マンガでは良くてもアニメでは間延びしてしまうようにも思うし…何とも難しいものですね。
まぁでも直近9話の師匠こと秋谷稲近の回は、『ドキドキ』のベールの中の人(山路和弘)の熱演もあって、中々見応えがありました。水上作品を貫くポリシーの一つである「大人は大人として子供に生き方の手本を示すべき」がしっかり描写されていたように思います。
>何年か後には「無理せず出来る範囲や工夫で栄養をとって食事を楽しもう」的方向に変わっていくかも
>その匙加減が難しい
確かに。子供向け教育番組としては「辛いことから逃げてもいいんだよ」と、「大人のエゴで子供を真実から遠ざけてどうする(©秋谷稲近)」の、互いに相反しせめぎ合うどちらのメッセージも幼い心に届けたいところですよね~。
>『その後の不自由』
読了しました。著者と患者との距離が近い…というか、所どころ一体化しているかのような、問題を抱えた当事者ならではの赤裸々な記述には読んでいて何とも圧倒されますね。
御大の記事の引用箇所以外に、私の心に残ったのは「(関係性がまだできていない最初のうちに)トラウマは深く話しても楽にならないし、解決もしない」の件でしょうか。
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私もむかし深く話してもらえば何かが解決すると思っていたときがあります。すると、話した人からそのあと「クリニックに通う途中の道でフラッシュバックを起こしてしまうので、クリニックに寄り付きたくない」と言われたのです。…… 本来は治療のために通い、勉強しなくてはいけない場所なのに、最初にトラウマを深く話してしまうと、そこにもう通えなくなってしまうのです。
それだけではなく、一緒に話を聞いたグループのみんなも二次的外傷を追ってしまう。両者にとってそれは非常によくないことなので、私はグループミーティングでは深い話は聞かないことにしました。…… 説明って人を楽にはしない。よくなっていくときの話って、説明じゃないんです。むしろ「どういう気持ちだったか」ということを話せるようになったときに、その人の回復をみるほうが多いなぁとおもいます( p.231-233より)。
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過去のトラウマについて語ることは、却って傷口を悪化させる結果しか生まないという視点はこれまで正直私には無かったですね。勉強になりました。