明日から仕事始め
一昨日の天災と言い昨日の事故といい、平凡な日常を過ごせることに改めて感謝する正月となりました。
>年末年始休みの読書
岩波文庫全8巻のうちの1巻目を読むのが精一杯でしたw(苦笑)。
https://bookmeter.com/books/45204
1959年と相当昔の邦訳にも拘わらず、思いのほかサクサク読めました。舞台はロシア革命前夜のドン河流域のとある田舎のコサック村。隣家の人妻と道ならぬ恋に落ちたやんちゃ主人公が実家から勘当され、二人して駆け落ちして住み込みの雇われ御者となるまでの顛末が語られるのが第1巻ですね…さて、これに革命要素がどんな風に絡んで来るのか、今年は暫くこの作品で時間が潰せそうで、今から楽しみですね。
>経済状況の変化に対応する点では、イスラム法はどちらかといえばのんびりしていた
>商業に関連する法律を変えようという意欲が乏しかった
成程、「聖典が掲げる理念」と「拡大していく商業活動」とを折り合わせるべく悪戦苦闘して知恵を絞ったキリスト教世界の方が、やがて経済発展を後押しするさまざまな道具立てを開発する結果へと繋がった…という理解でいいのかもですね。やっぱり頭は使わないとダメってことかw。
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教会法で金貸業が禁じられていた14世紀のイタリアでは、商人と銀行家は常に罪の意識に苛まれていた。だが、最後の審判を恐れるその信仰心こそが、会計を発展させたのだ。彼らの秘密帳簿は、それを示している。(ジェイコブ・ソール / 村井章子訳『帳簿の世界史』p.45より)
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>今村昌弘『でぃすぺる』
漸く借りることが出来ました。大人の読み物としては少々喰い足りないかなという印象でしたが、ジュヴナイル物としては上質の作品だったかと思います。
もともと推理小説は余り読まないのでそんなにおススメ出来る作品も無いのですが、(以前にも言及したかな?)本邦の探偵小説分野の「三大奇書」の一つ、との触れ込みで読んだコレ(↓)は割と楽しく読めました。確かラストで推理するという行為そのものを「安全地帯にいる見物人による無責任な好奇心のお楽しみ」だと切って捨てる、いわば推理小説を全否定するかのようなエッジの利いた言い回しに驚かされたように記憶しています。
https://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88-%E8%99%9A%E7%84%A1%E3%81%B8%E3%81%AE%E4%BE%9B%E7%89%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%AD%E4%BA%95-%E8%8B%B1%E5%A4%AB/dp/406273995X/ref=pd_sbs_d_sccl_4_1/356-7493459-3557849?pd_rd_w=WgUKT&content-id=amzn1.sym.e146c92a-7981-4c58-8351-e2a023395915&pf_rd_p=e146c92a-7981-4c58-8351-e2a023395915&pf_rd_r=3E2PCRRM6X436CG3RNW8&pd_rd_wg=uiPbw&pd_rd_r=9243cf05-9401-4174-9816-2bce66ef5caf&pd_rd_i=406273995X&psc=1
因みに『黒死館殺人事件』の方は序盤で早々にリタイアしましたww
>余計なことするな、空気読めよ的な発想
学習内容に全く関係ない雑談なら確かに「余計なことはするな」と思われても仕方無いとは思うんですが(その時は中学社会の歴史分野を教えていたのですけれど)、1958年の日米修好通商条約締結から1871年の岩倉使節団派遣まで一時日米関係が途絶えたのは何故なのかといった、教科書内容の理解の助けとなる(はずの)「歴史的背景」を説明しようとしても拒絶されてしまいましたからねぇ(苦笑)。私の話の持って行き方が下手だったのかなぁ…。
あとこれとは別件ですが、先日同じ生徒達に学校の成績表提出を呼び掛けたところ「今どき個人情報を無料で教えてもらうつもり?対価として図書カードか何かくれるなら考えてみてもいいけど。」と暗に仄めかされたことも「資本主義的行動様式の浸透」を実感した一因でしょうか。まぁ塾側も講座の追加購入(あるいは講座変更)を促すツールとして提供頂いた成績データを活用している訳ですから、当世ではある意味当たり前の反応で私の方が遅れているのかもしれませんが、個人的にはこれまでスパイ映画でしかお目に掛かったことの無い「情報屋」に出くわしたような気がして、少々面食らってしまいました。