新自由主義理解してる人ゼロ人説(私も含む)
追加で文句を言うわけじゃないけど『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の著者に限らず新自由主義を持ち出して批判している人って大抵それをあまり理解してないんだよね。解像度が低いというか。
たとえば保険が任意加入で種類も千差万別、金持ちと貧乏人では受けられる医療サービスが違うアメリカ。国民皆保険で全国一律同じサービスを貧乏人から金持ちまで受けられる日本。
日本は現役世代に対する公的補助が薄い(老人層への保障が手厚い)代わりに、企業が扶養手当などの助成をすることで労働者を保障してきた背景がある。雇用を守り、配置転換などで労働者の転職リスクを会社側で受け持っていた部分もある。最近はそれも削る方向で動いているけど多くの現役世代、リタイア世代はこうした背景のもとにある。ポスト採用で景気や収益によってポンポン解雇するアメリカと全然違うよね。
新自由主義、資本主義と一口にいっても文化的経済的背景、雇用実態が違うわけで日本で新自由主義を反対するならもはや全国民公務員・国営企業にするしかないのでは?と思ってしまうのだけど。どのくらいの資本主義度なら許されるの? 米がちょっと足りないくらいで備蓄米出せ! 高い!って文句言う人たちは統制価格の方がいいの?w
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の中でしきりに階級(エリート階級、労働者階級)ってワード出してたけど、日本で階級言われてもなぁっていう。いや金持ちと貧乏人はいるよ? でもそれ階級って言える? 階級って利用できるサービスや文化すら異なるレベルのものだと思うんだけど。ソ連時代のロシアでは共産党幹部ならキャラビアを安く食べられたけどそうじゃない人はお金があっても手に入れられなかったり、イギリスなんて階級で趣味志向すら変わる。農家出身でも、中卒、高卒でも管理職になれた日本において階級を語る意味がわからない。
言葉でしか知らない頭でっかちの人がよくやる批判だな~って思いながら読みました(小並感)