今年の紫は歴代最高レベルの胡散臭さだなぁ(呆れ)
>「狼化した人間の復讐」と纏めれば物語としてもスッキリします
>動物に寄り添い仲良くしたいと考えるいろは達と、かつてそれをやろうとして叶わなかった元人間の復讐との対比
あぁ、成程ね。ニコ様の若干挙動不審気味な振舞いもそれで説明出来そうに思いますね。今回の彼女の広域レーダー探索失敗にしても、不慮の事故を装いつつ意図的に行ったように私には見えて仕方ありませんでしたし。
>『令和元年の人生ゲーム』
読了しました。う〜ん、まぁ現代の若者が抱えるある種の閉塞感を捉えているように見えなくもないんですが、作中では終始「暇に飽かせた高等遊民の遊び」しか描かれておらず、地に足の着いた生活感を全く感じませんでしたねぇ。それにしても連作群の実質の主人公である沼田を含め、揃いも揃って何でまたこんなにも承認欲求の強い他律志向の人達だらけなのか。いわゆる「Z世代」の中の、ほんの特殊な上澄み(または澱)だけに刺さる話なんじゃないのとしか思えませんでした。御大の仰る通り「自分探し」を現代風に「再パッケージしただけ」の作品なのかもしれないですねぇ。
あとはそうですね…未視聴ながら10年ちょっと前のアニメの『輪るピングドラム』のキャッチコピー「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」を思い出していました。口直しになるかどうか分かりませんが、今度朝井リョウの『何者』でも読んでみようかなぁと思います(最近『生殖記』なる新刊も上梓されたみたいですし)。
>そもそも文章が読めない人も少なくない
>そもそも考えているのか?という潜在的な問題
さっき読了した本にも同じ指摘がありましたね(↓)
●今井むつみ『学力喪失 ― 認知科学による回復への道筋 ―』
https://amzn.asia/d/d85l26D
◆◆◆
問題:子どもが14人、1れつにならんでいます。ことねさんの前に7人います。ことねさんの後ろには何人いますか。
・解答例①
(式) 14-7=7 (答) 7人
・解答例②
(式) 14×7=98 (答) 98人
[算数の文章題を解く際に]5年生でも10%以上の子どもが、小学1年生用の文章題からイメージをつくれず、問題文を読解出来ない。…… 子どもたちにとって、「式をたてる」というのは、問題文にある数字をすべて使って、思いついた計算をすることに他ならない。問題文にある数はみな使う。問題文に書かれていない数字を自分で補うなど、考えもしないことなのだ。(本書 p.4~6)
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塾業界に長く身を置いている私にとっては、「あ〜確かにこんな風に解答を書く子ども居るよね~。」という印象で、著者のように別に改めて驚きはしませんでした。本書後半はこういった読解力不足を抱えた生徒に対し、どのように対処すればよいかについて専門である認知科学的アプローチからの取り組みが綴られていくのですが、その部分は割愛。以下私の読後感想を綴ります。
「日本語が読めない」学生は昔も今も(恐らく)一定の割合で存在し続けたはずですが、前の掲示板でも話題になった新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』https://amzn.asia/d/6Fx1ISq といい、近年俄然クローズアップされるようになった理由は、少子化で若者の絶対数が減っている中で読解力に問題を抱えている子どもが可視化されやすくなり、同時に何とかして読解レベルを底上げして、日本の将来に向けて少しでも良質な労働力を確保したいとの思惑が多分に含まれているからかと思いますが、どうでしょう?
あと「少々国語力に問題があっても問題なく成立する単純労働」が昔に比べて減少している現状が、「このまま卒業するとこの子は将来AIに仕事を取られて食いはぐれるのではないか」との教師側の危機感を後押ししているからかもしれませんね。
>大統領選挙2024
こんなに大差の付く結果に終わるとはねぇ…軒並み接戦を予想していた各社&その筋の専門家の世論調査が如何に当てにならないかが良く分かりましたわ。面白かったのが、ネットのオンライン賭博のみが正しい世論動向を予測していたという記事でした(↓)。やっぱり人間ゼニが絡むと力の入れようも変わってくるってことかな。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-07/SMJKBIDWLU6800
今回の大統領選挙に関して正直私は、四つの現在進行中の刑事訴追を抱えていても大統領に返り咲けるもんなんだなぁ、米国の民主主義とやらも大したこと無いなぁ、という感想を一番に持ちました。例によって佐藤優は近著https://amzn.asia/d/iKw0fgPの中で「現在世界規模で民主主義の賞味期限切れが起きている」と述べておられますが、そういう風潮は最近特に肌身に染みて感じます。