タナカーンの心の声「これからは落ち着いて暮らせる…」
>設定的に闇堕ちしそうなのに全くそんなことなかった
「闇を知る者」という設定は、友達に対する独占欲の強さもセットで『ドキドキ』のレジーナとかが思い出されますが、今のところメロロンにはレジーナほどの凄みも重みも感じないんですよねぇw(苦笑)。「実はダークイーネの娘だった!」とかだったらまた話も変わって来るかもしれませんが、昨今のプリキュアがそんな安直なやり方を採用するようにも思えませんし。
>今週の読書
今週は「文句無しの中り」には恵まれなかったので、数撃ちゃ当たる方式でw(苦笑)。
●中室牧子『科学的根拠(エビデンス)で子育て―教育経済学の最前線』ダイヤモンド社2024
https://www.diamond.co.jp/book/9784478121092.html
目次を見れば本文を読まなくても事足りる著書でしたねw。著者は教育経済学(教育にかかるお金や時間、意志決定や成果を経済学の観点で分析する学問分野)の専門家ということですから当たり前なんでしょうが、個人的には「子どもが大人になってからの収入の向上に繋がるか否か」という単一の評価軸だけで子育ての取り組み全ての良し悪しを判断するという著者のスタンスがどうにも受け入れられませんでしたw(苦笑)。
なお著者曰く「本書の内容は、すべて国際的に権威ある学術雑誌に掲載された信頼性の高いエビデンスに基づいています」らしいのですが、(以前もこの板で話題になったようにhttps://amzn.asia/d/gFbfJjd)第10章「エビデンスはいつも必ず正しいのか?」では「『ネイチャー』に掲載された有名な論文は、70%以上の研究者が、過去の実験を再現することに失敗した経験があることを明らかにしました」と、自身の主張が鵜呑みにされないようここ以外にも各所に予防線を張っていたりもします(毒)。「第1志望のビリと第2志望の一位なら後者が有利」とか「生まれ順が後の子どもほど将来の学力が低くなる」とか、子育て真っ最中の親御さんであれば大いに気になるであろうような小ネタ満載ですが、正直話半分ぐらいに頭に留めておくくらいで丁度良いのかもしれませんね(私の場合はほぼ終わったようなものなので最早関係ありませんがw)。
●光永圓道『千日回峰行を生きる』春秋社2015
https://amzn.asia/d/c9U9cty
・参考【Wiki:千日回峰行】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E6%97%A5%E5%9B%9E%E5%B3%B0%E8%A1%8C_(%E6%AF%94%E5%8F%A1%E5%B1%B1)
著者は天台宗のお坊さん。平安時代中期から約1000年続く歴史を持ち、記録の残る過去440年間で著者含めても51人しか達成していない荒行「千日回峰行」を満行し「大阿闍梨」となられたらしい。文体を見るに著者が手ずから記したというよりも、専門のゴーストライターが著者インタビューを文字起こしして本に仕立てたように思えました(まぁ本を書くのは専門外でしょうからねぇ)。
行の最中に怪我をしたらどうするのか?ドクターストップが掛かったりしないのか?という誰しもが抱く尤もな疑問に対する答えを纏めると「怪我もするしドクターストップも掛かる。しかし行は途中で止める訳にはいかないので、主治医に無茶振りしつつどうにか工夫して乗り切る」なんだそうです。歩くのだけならまだしも、回峰700日目直後には断食・断水・不眠・不臥で9日間お堂に籠ってひたすら不動明王にお祈りする「堂入りの行」においては、堂から出る時には瞳孔が開いて自力で立っていられないんだとか … いやそれほとんど死ぬ一歩ですから(ドン引き)。ただ著者の場合は、ご自身でも分析されている通り「あたかもトップアスリートがやるように、いろいろ試行錯誤してレベルアップするのをゲーム感覚で楽しんでいる」節があり、一時代前の根性論とも悲壮感とも無縁のどこかしら飄々とした記述が私には印象的でした。
まーでも本書の感想は「これだけ大勢の人を巻き込みつつ、正直よーやるわw」の一言に尽きますけれどw(毒)。
●土屋うさぎ『謎の香りはパン屋から』宝島社2025
https://amzn.asia/d/c0wmDyE
◆◆◆
― その瞬間、焼き上がったパンのように、頭の中で描いていた思考が一気に膨らんだ。
◆◆◆
2025(第23回)『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作。上の引用は主人公の決め台詞。
パンに纏わる蘊蓄と謎解きとを上手く絡めつつ、また謎を解くごとに主人公の交友関係の輪が少しずつ広がっていく王道の構成は『成瀬』シリーズを彷彿とさせ、ほのぼの感溢れる万人向けの作風ですね(悪人が登場しない点も共通していますし)。なお著者は四年に及ぶパン屋でのバイト経験をお持ちで、既に漫画家として商業誌デビューされているとのことです。パン屋の内情の描写が妙にリアルで、映像化向きの文章なのも納得の出来栄えでした。
とはいえ、無理矢理感漂う推理含め、大賞受賞作にしてはミステリー部分が弱い(苦笑)。加えて主人公(特に序盤)に余り好感が抱けないのが大きなマイナス要素ですね。初対面の人に向って「隠しておいでですが、今あなたはこれこれのトラウマを抱えていますよね?私の推理が間違っていると仰るならその証拠を見せてください」なんて、普通の感性の持ち主ならまず口にしない発言が飛び出したりもしますから…と言う訳で、総合的には買ってまで読むほどの出来では無いかなぁという評価です(表紙が気に入ったのでジャケ買いした私ドンマイw)。
>帰れない探偵
最寄りの図書館では絶賛貸出し中か〜。今から予約したところで今年中に読めない可能性が高そうですねw(苦笑)。御大の紹介文からは、何となくイスマイル・カダレ『夢宮殿』に似た話なのかな、と思いました。
>奄美大島の外来種マングース根絶成功例
>固有種が多いので、流石に在来種を守らない訳にもいかない
そういやこのトピック(↑)も7月だったかな、『サイエンスZERO』で偶々視聴しましたっけ。やっぱり固有種の数が多いっていうのは世論にも訴え掛けやすいし、支持も取り付け易いですよねw。
あと何と言っても、固有種にして絶滅危惧種の象徴たるアマミノクロウサギの存在が大きいように思います。これこそまさに「カワイイは正義」ですねw(苦笑)。
>最近の「AIと私」
この間仕事でパワポを使用したプレゼンを行うべく、自分が喋る用のカンペ原稿をたっぷり二時間は掛けてウンウン言いながら作ったんですけれども、同僚曰く「そんなのChatgpt(有料版)にパワポを貼り付けて「このパワポ全体を〇分間でプレゼンする文章をアップしてください」と指示すれば一瞬だよ。」と言われました(私は確認していませんが、同僚曰く「ほぼ手直し要らずそのまま使える」文章が出力されたらしい)。これこそまさにデジタル資本主義そのものですなw … なお弊社は有料版を導入していない模様(涙)。