映画でようやく推し活の意味がわかった
感想案を書く→AIに読ませる→返ってきたコメントから思いついて改稿する→AIに……を延々と繰り返したおかげでいつもより仕上がりが早くなりました(なお、例によって投稿後もちょこちょこ改稿している模様)。
>推し活
私勘違いしてて、どちらかというとネガティブ寄りな発想だと思ってたんだよね。つまり自己の欠如、不安などを埋めるための代替行為なのだと。
これは一面では間違ってないんだけど、推し活のより正確な構造は”推しの物語に接続することで自分の物語を駆動させる”行為なんだね。つまり何かしたい、何か意味ある行為をしたい、広げたり深めたい。そういうポジティブだったり創作・創造性が動機にあるのがむしろ一般的な推し活なんだろうと思う。要するに私のプリキュア感想も推し活になる。
じゃあ何でそう捉えにくいかと言うと、推し活で見えやすいのは熱狂的なファンだったりすることが多くて控えめに言ってもあまり知的な感じがしないこと。『推し、燃ゆ』のように内面のネガティブさが描写されがちなこと(これは映画のアマスも同様)。以前取り上げた横川良明著『人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた』のように推し活をしている人自身があまり言語化できていないことも影響している。推しがいなくなるとめっちゃ日常が灰色になる……みたいなことを当事者が言うものだから依存的なイメージの方が強くなって当然。
そういう色眼鏡をかけずに見れば”推しの物語に接続することで自分の物語を駆動させる”行為だからこそ、推しの喪失が自己の意味づけをも失わせるという心理構造になり得るし、私のようにひたすら思索を重ねて「精神修養」と言えたりもするわけだね。根っこは一緒。主体性を持っているかどうかって話。本来は自己構築のための営為……なんだけど主体性がないと振り回されてしまう。
具体例を一つ上げるなら、推しのグッズを大量に買っている人はそれができる自分にコミットしてるんだな。こんなに応援してる、できるって。人に示すと同時に信仰告白にもなっている。で、これが何らかの理由で冷めてしまうと、その大量のグッズに意味を見出せなくなるんだな。自分は何をしていたんだ?と。自分の物語が止まってしまう。それを「あの頃の自分には必要だった」と語れれば物語は継続するんだけど、そうでないとずっと断絶したままになる。
>真の説教
一種のバーナム効果みたいなものなんだろうけど、極論人の話なんか聞いちゃいないからね。聞き手は自分の物語に勝手に書き換える。これが個人面談だと俺の話に合わせてくれ!って煩くなる。だから説教はむしろ余白が多い方が良いまである。そこに聞き手は好きなものを描けるから。説教する人に必要なのは聞き手が自分を重ねやすい小噺、耳に入りやすい喋り方、抑揚とかそういうことだろうね。
>大学生の生活圏の中って何でこんなに新興宗教の連中が多いんだよ
そらカモが多いからよ。
いくら頭が良かろうが所詮社会経験ゼロの若造。しょーもない好奇心、野心、カスカスのリスク感覚。慢心と謎の自信持ってる奴こそカモりやすい。論破しようとして逆に丸め込まれるなんてよく聞く話でしょ。勧誘する方は勧誘のプロってことを理解してない。高校卒業したばかりの子どもから見れば先輩は大人っぽくて、垢抜けているように見えたりするし、「○○はそういうもの」と自信満々に言われればそうなのかって思ったりもするでしょ? 社会経験ない上に自分で考える癖がない人ならなおさら。で、そういうのに染まりきったアホな先輩もまた多いって話。
>漫画原作とアニメ
最近だとアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の脚本家がノイズって言ったことが話題になってたみたいね。原作もアニメもその人のコメント内容も知らんから、どうでもいいんだけど、仕事ってそういうものだからね。自分の我を通したかったら権限を得るか、自分で金を集めて、人を集めて、従わせるしかないね。
https://www.zakzak.co.jp/article/20250916-TBUJVSE4NJBOJAD7GX2O7W7RLM/
>高野史緒『アンスピリチュアル』 https://amzn.asia/d/b7n7iOR
スピリチュアル系恋愛小説。『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』と同じ作者。こっちの方が小説としては読みやすい。
旦那に浮気された主人公がパート先で年下男子と出会う、というよくある展開。
主人公はオーラが視えるという設定。これをもう少し噛み砕いて言うといわゆるHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)、過剰共感と解釈しても差し支えはない。つまり主人公は人の顔色を伺いそれに合わせることが処世術になっていて、外資系美容部員のトップ営業という経歴を持ちながらもどこか受動的で無感情な気配が漂う。自分で考えて行動を起こすより他人の反応を見て動く方が楽、みたいな人物。そんな彼女が彼と出会って……。
歌舞伎町が舞台ではあるものの架空の「歌舞伎町構造体」という何かよくわからない何かが舞台で、終盤はSF色が強くなるなど、現代なのか近未来なのか、架空なのか、スピリチュアルなのかSFなのか、登場人物も一部フェードアウトするしやや纏まりに欠けているのはマイナス点。
けど、昨今のとにかくマイノリティを無理やりねじ込む風潮に嫌気が差している中で、HSPだとかメンヘラだとかを全面に押し出さず、スピリチュアル系で纏めているのはそれ自体評価できる。物語のラスト、主人公の空っぽの器が何で満たされたのかの描写も納得感がある。
図書館で借りられるならまあ、暇つぶしにはなるんじゃない?
>野宮有『殺し屋の営業術』 https://amzn.asia/d/9av53W5
最近出たばかりの江戸川乱歩賞受賞作。なので図書館で借りるのは絶望的。例によってポイントが余ってたので、読み終わったら図書館に寄付する前提で購入。
主人公はサイコパスっぽい性格で、営業のトップセールスマン。殺しの現場に出くわしてしまい危機を乗り切るために自分を営業として使ってみないか?と売り込む、というなかなか見ないシチュエーション。それっぽい本をかじったんだろうなーって容易に想像できる行動心理学のワードが頻出して安っぽいものの、サスペンス感のある展開、暴力と金、信用で成り立つ裏社会の構図など暇つぶしの読み物としては悪くない。自腹で買う必要はないと思うけど。
>仮面ライダーゼッツ
アマプラで1話。ビジュアルは好みかな。例によって中盤でごちゃつくだろうけど、そこまでは見れなくもなさそうな気がしないでもない。
>ウィッチウォッチ
先生と嬉野さんの話が一番面白くて解像度高いの草。