自分の物語プロジェクト
>『ハリウッドのプロデューサー、~』
要するに40過ぎて仕事に陰りが見え、モチベも失っている中でご先祖のストーリーに逃避していたおっさんがご先祖様の古い屋敷を見つけた。一方で古くて金だけはかかる負動産に苦慮していた地元議会はホテル改修計画を進めていた。このプロジェクトに子孫が加わってくれれば泊も付いてイメージアップも期待できる。が、土地の隣人トラブルでプロジェクトはオジャンに。
でも著者が乗り気だったので地方創生補助金プロジェクトに応募。上手くすれば負動産を押し付けられるから区議会も悪くない。中年の危機が大絶賛進行中だった著者はハリウッドの仕事を手放してイギリスに移住。
地元みんなで協力して地方創生!がんばるぞい!……ってのが本書の内容ね。
如何にも中年の危機に陥っているおっさんが好みそうなストーリー。本読んでて思ったけど、記述が細かすぎる。40過ぎたおっさんにそんな記憶力あるわけない。ってことは自分の物語バンバン脚色してることがわかる。仕事に嫌気がさしてる記述から始まり「屋敷との出会いパート」が長かったことも相まってああ、この人めっちゃ自分のストーリー掘ってるなって思った。
途中から半分読み流してたから正確じゃないかもしれないけど、肝心要の修復プロセス、方法や資金繰りについての具体的な記述が薄くて(やたら細かくみみっちい話ばかり)、それよりも異国(先祖の母国)に帰ってそこで一から自分の人生を作り直すニュアンスの方が強かったのも、この本が「自己再生の自分語り」に属するものだと思う理由。
区議会が立ち入りを禁止した理由についてChatGPTに聞いたら、著者のプロジェクトに金が集まらなかったらしいね。
ChatGPT:
「関係が悪化した」というよりプロジェクト自体の“実効性”が期待された水準に届かなかったため、区議会(行政)が「夢を見せるのは結構だが、現実的な進捗や安全確保ができないなら一線を引かざるを得ない」という判断になった、というのが実態です。
日本でも近年、空き家・古民家再生プロジェクトで「外部の起業家やクリエイターの熱意」が一時注目されるものの実務的な持続力やコミュニティとの摩擦、行政支援の限界が露呈し、「結局は地元行政・住民に負担が戻る」パターンが多い
この「夢 vs. 現実」構造は世界共通で、特にイギリスのように「文化財=公共財」意識が強い国では、“見切り”がシビアに出やすいです。
日本でも廃墟化した温泉地のホテルが心霊スポットになったり、アホのストレス発散場になったりするように管理が行き届いていない古い屋敷が荒らされるのはあっちでも変わらないってのは「やっぱそうなんだな」と。結局自治体の負動産になっちゃってる。文化財だから壊せないし。クソ田舎の廃墟ホテルをどうにかしろってよりもタチが悪い。それを個人で引っくり返そうなんてのは、まあ、無理よな。
著者の性格についてはおそらく読んだままじゃないかな。楽観主義。仕事を進めれば帳尻合わせで何とかなると思ってるタイプ。たぶん実際にそうしてきたんだと思うけど。そんな記述もあったし。冒頭にも書いたけど、おそらく中年の危機で屋敷と自分を重ねて見たんじゃない? で、屋敷の再生=自分の再生の物語を描いたと。
自分の物語に夢中になったのはいいけど、ちょっと規模が大きすぎたね。なまじっか仕事が出来たのも仇になった。
これもChatGPTに聞いたら中年の危機で人生一発逆転ギャンブルってあるあるらしいよ。
日本でよく聞くタイプなら早期退職で割増退職金もらった人が自分のお店開く(自分で本を書く、田舎に移住)みたいなやつ。それがクソデカ屋敷になったと思えば。
>Dr.STONE
スイカがヒロインレースにエントリーしました。
現代知識無双+ハーレム。ん~これはなろうw