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スレッドNo.541

Don’t bite off more than you can chew. (無理は禁物)

>屋敷の再生=自分の再生の物語を描いた
>自分の物語に夢中になったのはいいけど、ちょっと規模が大きすぎたね。なまじっか仕事が出来たのも仇になった

 まぁプロデューサー経験のある著者が旗振り役としてそれなりに有能だったのは間違いないですよね。今年(2025年)遂に市議会からダメ出しを喰らうまで、少なくとも十年足らずの間は「夢を追いかける」ことを公式に許され、(著書の記述を信じる限り)「同じ夢を共有したいと願う」地元関係者の支持もそれなりに取り付けていたみたいですから。

 とはいえ夢を実現・維持していく代償として年間6000万円が必要というのはどう考えても無理ゲーですねw。拝観料収入で賄えるほどの訴求力のある(=観光客を呼び寄せられる)歴史的建造物だとは到底思えませんし。サンクコスト効果も相俟って、著者自身今や引き際を見失っているんじゃないかと邪推しますが、実際どうなんでしょうね。


>自分の物語バンバン脚色してることがわかる
>この人めっちゃ自分のストーリー掘ってる

 成程、いわゆる「信頼出来ない語り手」ってヤツでしょうか。確かに読んでいて著者の「感動体質」というのか、家名の復興に邁進する自分に陶酔しているかのような主観的記述が多めだったように記憶しています。

 あと「信頼出来ない語り手」と言えば、そこかしこで「英米間の文化的相違からのコミュニケーション齟齬」が面白おかしく描かれていましたが、あれはあくまで著者から見た話であって、現地の人々にとっては「余所者であることを考慮しても看過し難い、当地の礼節やしきたりを弁えない無礼極まる振舞い」も多々あったんじゃないかと推察しますね。


>スイカ
>ヒロインレースにエントリーしました
 
 彼我の年齢差を埋める手立てとして、タイムマシンやウラシマ効果を利用する以外のやり方を取った点が新鮮でした。アニメ4期ではこれまで見せ場の少ないスイカでしたが、大団円間近にして人類全体にとってある意味最大の功労者ポジへと躍り出ましたね(笑)。
 
 
>推し活のより正確な構造は”推しの物語に接続することで自分の物語を駆動させる”行為

 少なくともキリスト教信仰の一側面にも繋がる営為であるように思います。牧師の説教を聞くために礼拝に足を運ぶのは、イエスの物語(主に福音書)の“解釈”を自身の生活(自己の物語)に適用していくためだと言えなくもないですから…と考えると、キリスト者はおしなべて、推しへの捧げもの(献金や奉仕活動)を携えつつ、わざわざ時間を割いてまで日曜日ごとに開かれる“コンサート”に出席しているようなものなのかもしれませんねw(笑)。

 あと今更ながら気付いたのですが、「アマス」+「テラ」=「アマテラス」なんですねw。正直言って記紀におけるアメノウズメは「引き籠ったアマテラスをおびき出すための儀式の盛り上げ役」程度の位置付けなので、映画で描かれた「女神の推し」との解釈は斬新に思いました。


>説教はむしろ余白が多い方が良いまである。そこに聞き手は好きなものを描ける

 同感ですね。すぐ上で述べたことにも関連しますけれど、“自分の物語を駆動させる”には確かに余白が多い方が好都合なんですよw(逆にこういう布教スタイルは「同じ内容を納得するまで聞かせ続ける=画一的行動を求める」洗脳目的のカルト集団とは相性が悪そうに私は思うのですが、その点cosmos様どう思われますか?)

 ただ御大の仰る「聞き手が自分の興味を重ねやすい小噺(いわゆる導入としてのフック)・耳に入りやすい喋り方・声の抑揚」とかも説教においては勿論重要ですが(説教する上で落語を参考にしていると公言する牧師も実際居ますし)、それらはあくまでサブの要素で、やっぱりメインは「自身の発言に対する全面的責任を負う覚悟と共に、誰かの借り物の言葉では無い言葉を“腹の底から”絞り出しているかどうか」に尽きるように思います。個人的には旧約聖書のエレミヤ書第20章7節~9節に記される、いわば“預言者エレミヤの聖なる葛藤”は、説教者を名乗る者が常に肝に銘じておくべき心構えなのではないのかというのが私の持論です(↓)。
https://www.bible.com/ja/bible/1819/JER.20.%2525E6%252596%2525B0%2525E5%252585%2525B1%2525E5%252590%25258C%2525E8%2525A8%2525B3


>水上悟志対談動画

 「アニメ用に1000ページ超の脚本を書き上げた」って話は『プラネット・ウィズ』放送時に聞いたことがあったので知っていましたけれど、(水上氏は楽しかったみたいですが)改めてアニメ制作の現場はさぞかしウザかったことだろうなぁと気の毒でならないですね(毒)。


>おススメ暇つぶし本2冊と今週の読書

 『アンスピリチュアル』は貸出し中だし、『殺し屋の営業術』は仰る通り新刊本だし…仕方が無いので代わりにこれは如何でしょう(↓)。

●日本SF作家クラブ編 『2084年のSF』早川書房
 https://amzn.asia/d/5v4Ozbq

 半世紀ちょっと先の近未来を舞台とする短編アンソロジー。全て著者の異なる23編から構成され、各話20~30ページ程度なので一つひとつはささっと読めるのが有難いですね、喰い足りないとも言えますがw。

 奥付によると刊行されたのはコロナ禍真っ只中の2022年5月ということもあって「人類は衰退しました」系の景気の悪い話が多めというのが全編通しての印象です(因みにChatGptが登場するのは約半年後の2022年11月ですが、SFは未来予測だけを扱う分野では無いとはいえ、その出現を予想したと思しき作品が皆無なのは、ホモサピエンスの想像力の限界を感じますねw)。どうにも評価し難い作品も幾つかありましたが、私が面白かったのは:

 ・ 近未来の老人ホームでの「微笑ましい(?)日常のドタバタ」を描いた、竹田人造『見守りカメラ is watching you』

 ・ 仮想世界内の墓地を巡り、見ず知らずの他人の遺影の前で号泣するのが趣味だと嘯く主人公が登場する、三方行成『自分の墓で泣いてください』

 ・ 思考加速技術により主観思考速度を極限まで加速させた主人公が、高所からの落下の真っ最中に「生き延びるための最適解」を模索する、安野貴博『フリーフォール』

 ・“映画の輪廻転生”なる謎概念が登場する、斜線堂有紀『BTTF葬送』

 あたりでしょうか。まぁこれだけあれば誰しも一つや二つは「刺さる作品」があるようには思いました。


>ウィッチウォッチ

 初デートの映画チョイスに『戦艦ポチョムキン』とはまたシブいw。今から丁度100年前の1925年、ロシア革命8年後に発表されたソ連邦のプロパガンダ映画(当然モノクロ)で、しかもサイレントですよ?(呆れ)。ニコの忍耐力と包容力には脱帽だわ…因みに赤ん坊を乗せた乳母車がオデッサ軍港の階段を駆け落ちる有名なシーンは、後に1987年の米ギャング映画『アンタッチャブル』でも引用されていますw(豆)。

編集・削除(編集済: 2025年09月26日 10:59)

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