「私、ウソつかないから」(ただしブラフは除く)
>死んで困るのもアーサー王の娘ぐらい
それ、結構致命的じゃない?w 扇子女とは不戦協定や情報交換のみを行うだけでもいいし。
結局、ヒロイン側は主人公が必要だけど、主人公はヒロインを必要としてないんだよね。でも話のコンセプト的に主人公とヒロインは絡ませたいから無理やり引き回している感があるかな。
>カササギ殺人事件
率直に言って、焦らされてこれか~って感想。
まず思うんだけど上下巻合わせて700ページ超えで3人しか死んでないのは単純に退屈。改めて思ったけどクローズド・ミステリーで次々と人が死ぬのはやっぱエンタメとして面白い。話に緩急がつく。この小説は主に動機が重要になっている作品だけど、焦点を当てるキャラがあっちこっちに飛ぶし、意味のない会話も多くて冗長すぎる。
あと、作中作構造(入れ子構造)で創作と現実のミステリーが並んでるけど、これ必然性ある? 別に創作側のエピソードなくても成立するよね? 上巻の事件が下巻の事件と構造的に似ていて主人公がヒントを得るって流れだけど、要は同じような話を見せられてるからテンポの悪さに拍車をかけている。「一粒で二度美味しい」って意見はAmazonレビューでもあったけど、いや2冊分以上の分量読まされてるんだからそれくらいなきゃコスパ悪いでしょw
ラストにすごい転換があるのかと思ったらそんなことないし、なんか都合よく主人公が助けられるしで終始どこを楽しんでいいのかわからん話だった。
ネットだとフーダニット(犯人当て)の最高峰!との評判もあったので主なツッコミどころ。
前提として上巻は『カササギ殺人事件』という1955年のイギリスの田舎町を舞台にした作中作が展開されて、探偵が犯人を突き止めたところで終わる。下巻はその続きがない!ってことで原稿を探していた主人公の元に作者の訃報が届く。作者を殺したのは誰?って話。
・作者アランの意味不明なメッセージ
探偵シリーズが大ヒットしたものの、本人はクソ小説だと思っていて、高尚(笑)な小説を書き世間にそれを認めてほしかった。だから探偵シリーズを9作で終わらせ、そこにとあるメッセージを忍ばせていた(探偵の名前を入れ替えると罵倒語になる仕掛けだった)。
→時系列が意味不明。まず1作目が出版社に採用されるかもわからないのに、探偵の名前に仕込む理由も意味もない。普通に考えれば作者自身あとで思いついたとしか思えない。またどのくらいヒットするかもわからないのに9作と決めてしまう意味もわからないし、そんな書きたくないものを9作も書く意味もわからない。この仕掛けはアランが殺される理由になるのに、それがイミフ。
・遺書の捏造がバレバレ
アランが遺書を残していたのだが、一部のページの空白がおかしくあらかさまに捏造されたものであることが読者にバレバレ。私でも気づいたのでミステリーファンならほぼ気づくんじゃないかと思う。上巻でタイプライターの文字に着目するエピソードがあったので前振りもあった。
→捏造のために『カササギ殺人事件』の記述の一部を使ったのだろうと当然推測できる。遺書を持っていて、かつ捏造できた人物なんてほぼ特定できる。ここまで下巻50ページくらいの話。いや、流石にこっから捻るだろ。あと300ページもあってそのままその人が犯人でしたなんてことある? ありました。その300ページ何だったんだよ!?
・犯人はスーパーハッカーなのか?
遺書の捏造はこの際いい。じゃあなんで主人公に推理編を抜いた原稿を見せたの?って話なんだけど、その理由がない。主人公に原稿見せなければよかった話。そもそも原稿のデータをパソコンから消去までしたのに紙の原稿が残ってるって不自然だろ。データ消すなら紙も消せよ。あとなんでパソコンのパスワード知ってるんだよ。「ハードディスクからデータを消した」ってしたり顔で主人公が推理してたけど、だからどうやって消したんだよ。スーパーハッカーの友達でもいたのか? それが許されるならプロの殺し屋雇ったってのでも良くない?
肝心の推理部分がバレバレだし、物語の核心部分もご都合だし、結局不必要なミスリードにページ割いているしでこれがベストセラーで最高峰?って感じ。