祭林組のヤクザたちの本当の歌声
映画『カラオケ行こ!』における「紅」は、この映画の主題歌であり、また、祭林組のヤクザの歌は、令和元(2019)年当時カラオケでよく歌われていた歌が中心ですが、あえてここで詳しく書きません。「紅」の演奏にも、創唱者のX(X JAPAN)だけでもいろいろなバージョンがありますが、この映画で特筆するところは、狂児がこの歌を毎年勝負曲にし、歌う時には練習であっても上着をきちんと着ていることろや、他の曲を歌う時でも間に「紅」を挟むところから、この歌に対してリスペクトの感情を持っていることが伝わってきます。この映画では、最初の英語の詩の部分をあえて大阪弁に翻訳することろが、「肝」であり、それによってこの歌の背景のようなものが浮き彫りになってきます。聡実が、「鎮魂歌」として、「紅」を歌う時にも、聡実の歌唱の間に、狂児との想い出が聡実の視点から映した映像で流されています。
また、祭林組のヤクザの歌は、はっきり言って創られた下手さです。ヤクザの役の俳優は、本当はかなり歌うまです。狂児役の綾野剛は、かつてバンドを組んで歌っていた時代もあります。毎年刺青を彫られていたことになっている「ハイエナの兄貴」こと小林を演じた橋本じゅんは、ミュージカル『レ・ミゼラブル』で、テナルディエを演じるほど歌は堪能ですし、チャンス大城は、ギターの名手で歌もうまいです。声が汚いと評価されたRED RICE(湘南乃風)は、プロの歌手です。やべきょうすけは、「白日」を歌って、聡実から「カスです。」と言われながらも、その後のアドバイスに従って、本番ではノリ系の山本リンダのヒット曲「狙いうち」を歌っていたところが面白いです。なお、ヤクザたちの歌声は、次のYouTubeで視聴することができます。
それに対する聡実のコメントも、最初の方のともかく、狂児に対する「終始裏声が気持ち悪い。」を含め「声が汚いです。」「うるさいです。」「カスです。」は、アドバイスというより悪口に近いものです。それは、怖がって狂児の腕にすがりついていた聡実とはまた違った姿でした。
綾野剛/作詞・作曲・歌「エーテル C2H5」
チャンス大城 「ハチの大群に襲われたウィーン少年合唱団」 https://www.youtube.com/shorts/n-fWDOIdRlQ
RED RICE 「Made in Fujisawa」
橋本じゅん 『Les Misérables』♪宿屋の主人の歌/橋本じゅん&鈴木ほのか&アンサンブル」
やべきょうすけ 「やべはカラオケでいったい何点取れる?」 &t=374s
映画『カラオケ行こ!』の劇中使用衣装等展示会
私自身、これまで同じ映画を観に映画館まで足を運んでもせいぜい2回までで、後は、ビデオやDVD・BRで、せいぜい10回以内です。同じ映画を映画館で5回足を運び、動画配信を入れると20回以上観た映画はこれが初めてです。8月6日には、予約注文していた映画のコメンタリー付きのBRや、舞台挨拶やメイキングのDVDが届きましたが、これからどうなるのでしょう。
ただ、「岡聡実誕生祭」や「成田狂児誕生祭」で上映された舞台挨拶の映像は、円盤に入っていませんでした。これは、まだ、原作の漫画が完成作品でなく、映画化が未定な『ファミレス行こ。』にふれているためではないかと考えられます。
大阪市の電器の街「でんでんタウン」にあるジョーシン日本橋店2Fディスクピアで、8月7日(水)~8月18日(日)まで、映画『カラオケ行こ!』の劇中衣装(成田狂児、岡聡実 各1着)劇中使用小道具(カラオケショップの料理メニュー・森丘中学校合唱部 歌唱の手引き・虎印の音叉)場面写真パネル展示開催中です。(ジョーシンも、店を整理・統合しています。)
私も、巻き戻しをしたときに切れたオペラ『ラ・ボエーム』のビデオソフトを、その近くにある日本橋商店会の西山商店で修理してもらった帰りに、この展示会を観て、写真撮影(自由)をしてきました。