世界の少年合唱団の制服・私服(その1)
ウィーン少年合唱団の制服は、ハプスブルグ王朝の宮廷聖歌隊(残っている写真では、詰襟の軍服)から現在の組織になって以来ずっとセーラー服ですが、この服装は19世紀後半から20世紀初頭における上流階級の少年服でありました。ところが、私服においては、いくつかの映画にも見られるようにドイツやオーストリアで伝統的に着用される、吊りベルト式の半ズボンレーダーホーゼンをはいていました。特に、オーストリアのトラッハト(民族衣装)のジャケットと組み合わせて着用されることがあります。また、村上春樹の短編小説「レーダーホーゼン」も有名です。このように、ウィーン少年合唱団も私服では半ズボンをはいていた時代もありました。
「トリッチトラッチポルカ」(1969)
パリ木の十字架少年合唱団は、ステージによって宗教曲を歌う時は、アルバ(長いローブ)を着、世俗曲を歌う時は制服があります。その制服は、水色の長袖シャツ(胸ポケットに「PCCB」の刺繍入り)、ネイビーブルーのセーター、ネイビーブルーの半ズボンまたは長ズボン、白いハイソックス、黒またはネイビーブルーの革靴で構成されます。なお、制服半ズボンの丈は1980年頃を境に長くなっています。
「フランスと世界の道路で」(1977) &list=RDg4ohpeGRH4M&index=17
「時が来る」(1989)
解散したドイツのシェーネベルグ少年合唱団は、創立時はともかく、長年にわたって半ズボンに白いハイソックスの制服がトレードマークでしたが、21世紀には、制服が長ズボン化しています。
「一年で最も美しい時期はクリスマスです」 (1995)
「メドレーベルリンメロディー」 (2002)