内海敏彦よりも「ロマ民族」の課題が気になった
映画『ル・ジダン』における内海敏彦の吹き替えを採り上げたのですが、内海敏彦はチョイ役で(水野晴郎の解説の中で聴くことができますが)、むしろ、「ロマ民族」の課題が気になりました。このホームページのテーマとは違うので、これ以上語りませんが、いろいろと調べると、ただ「音楽が得意な移動する民族」では片づけられないいろいろな問題に気付きました。日本にはない問題なのですが、視野を広げれば、大きな問題です。
水野晴郎 解説「ル・ジタン」
ウィーン少年合唱団 「流浪の民」
ツィゴイネルワイゼン(サラサーテ)自作自演 1904
今では、ウィーン少年合唱団員に常時日本人がいることが当たり前になってきましたが、約20年前には、それは奇跡のようなことでした。パッハー・眞理著 『アウガルテン宮殿への道 ウィーン少年合唱団とともに』からは、そのあたりのことを知っていただければと思います。
聖トーマス教会合唱団については、バッハが指導者であったということ以外に、多くのことを学ぶことができます。東西ドイツの統一後にスポーツ界ではドーピング問題が明らかになりましたが、国民に逃げられ、ベルリンの壁を叩き壊されて崩壊した旧東ドイツの人たちは、約45年間どのようにして自由のない社会体制に耐えて、伝統文化を引き継いで生きてきたのかを改めて考えます。
バッハ「ロ短調ミサ曲」より「グロリア・イン・エクセルシス」「エト・イン・テラ・パックス」
プレトリウス「エサイの根より」