ありがとうございました
ご無沙汰しております。自称軟庭の生きた化石、医学科6年の加地です。
始めに、大多和先生、猿渡先生、千場先生、興梠先生、與田先生、高野先輩、岩田先輩、古丸先生、たむけん先輩、河野さん、まみさん、そして雄大、お忙しい中OB戦にお越しいただき、ありがとうございました。OB戦のみの開催となりましたが先生方にお会いできとても嬉しく思います。
私は與田先生と組ませていただきましたが、現役時代よりも重たい体でネット前をウロウロしている間に、さながら現役バリバリの與田先生におんぶにだっこで勝たせていただきました。OBの先生方、先輩方の技術力や引き出しの多さ、試合を組み立てる力の高さに毎度驚かされるばかりです。ありがとうございました。
また、全員の試合を見ることができた訳ではありませんが、久々に見た後輩達は前よりもさらに上手になっていて、これからの部活を盛り上げてくれるだろうと期待しています。
さて、今回のOB戦が最後で今月末には大学を卒業となる身ですが、正直言ってあまり実感が湧きません。夏の引退試合の時には、「遂に自分も引退なのか…」と感慨深く思ったものでしたが。それだけ夏は一生懸命だったということでしょうか。
掲示板でコメントを残すにあたって、何を書こうか考えていましたが、夏の引退のタイミングで部活への想いや、後輩達に残すメッセージはあらかた書き切ってしまいました。そこで今回は、思い出話をしながら私が考える部活の役割について記そうかと思います。
思い返すと下級生の頃、私は本当にろくでもない学生でした。講義には出ず、勉強もせず、強いて言えば部活は人並みには頑張っていましたが、その部活は勉学が足を引っ張って休む始末。さらにタチが悪いことに数少ないながらも打ち込んでいた部活に何度も遅刻をしました。
という書き出しで赤裸々な思い出話を徒然なるままに書き連ねましたが、数日寝かせて読み返した所、とても公共の場にお出しできる内容ではなかったため要点だけかいつまんで後輩達に残したいと思います。
私が伝えたいのは、人はそれぞれ何かしらの集団(社会)に属して生きています。そしてその中で他者と円滑な関係を築き、歯車を上手く回していくには、それぞれの役割を理解することが必要です。仕事と言い換えてもらっても構いません。最初は与えられた役割でノルマクリアを目指しましょう。そのうち与えられなくとも自ら役割を探す必要が出てきます。
そうなると、次は周りを見渡す力が必要です。周りで手が回っていない所、人手が足りていなさそうな所を見つけ、加勢に向かいます。そうしてお互いのカバーをし合うことで、ミスを減らしながら効率的に集団が回るようになります。
では、そのような周りを見通す力を身につけるためには何をすれば良いのでしょうか。まずは何か一つ、やってみることです。そうしないと自分に何が足りないのか、人が何を求めているのか、何が不足しそうなのか、何も予想がつきません。全ては経験の上で成り立つ話です。
しかし、全ての人がゼロから経験を積んでいたのではあまりにも非効率的です。ではどうするか。先人の経験を元に対策を講じましょう。そうすれば先人と同じ轍を踏まずに、より効率的に集団が回るようになります。
ですが、ここで気を付けなければならないことが一つ。「百聞は一見に如かず」とことわざにもあるように、人は人から聞いた話だけでは具体的にイメージするのは難しく、自分で実際にやってみて失敗することでより強く学習します。ここで先の話に戻るのです。つまり、まずは何か一つ、やってみることです。
こうした練習の場に部活が最適だと私は考えるのです。正味、普段の部活での学生間での些細な失敗は大きな損失を生むことはありません。
(もちろんこれは自分のことを棚に上げている訳ではなく、過去の遅刻や失敗の数々については猛省しておりますし、当時叱ってくださった方々には感謝しかありません。悪しからず。)
部活よりも大きな集団に出た後に、大きな損失を出してしまう、その前に予め失敗して学んでおく、それが部活の役割だと考えています。
先日のOB戦後に引き続き、説教臭い文章を長々と書いてしまいましたが、とどのつまり言いたいことは「失敗を恐れるな」ということです。もちろん失敗を繰り返すのが良い訳ではありませんが、その後に反省して活かし、次に引き継げればそれでいいのです。
これは何も部活の運営や集団を回すことに限った話ではありません。せっかくうちはソフトテニス部ですのでソフトテニスに例えるとしましょう。あなたは前衛で、ポーチボレーを決めたい!と思ったとします。体の動かし方やラケットの使い方を学びました。普段の練習でポーチボレーの練習もしてきました。しかし本番では、パスを通されるのが怖くて、試合を通して1本も出れずに試合が終わってしまった…
これはあまりにももったいない。仮にその試合に勝てていたとしても、ポーチボレーに関しては次に活きるものが何も得られていない。それでは意味がない。
例え失敗したとしても、ボールに触れていたのなら動き出しはOK。次はボレーの形を重点的に練習すれば良い。軸足の設定は?ラケットの出し方は?スタートのポジションは?
もしパスを通されてしまったとしても、学ぶことは多くあります。動き出しが早かった?もっと相手後衛の動きを見るべき?そもそも決め打ちだから気にしなくても良い?
このように、何事においても失敗を経験することで人は次のステップに進めます。後輩のみんなにはこうした失敗を恐れないでほしい。というのも最近の後輩達は失敗を恐れるあまり、先輩達のご機嫌取りをしているような風潮が見られたからです。多少無礼でも良いじゃない。だって知らないんだから。先輩達も鬼じゃないので、言葉の一つ一つを取り上げて締め上げるようなことはしません。と言うかそれくらい寛容であってほしい。でも「親しき仲にも礼儀あり」という言葉も残しておきます。慇懃無礼にはならないように。
ここまで要点をかいつまんで、と言いつつ長々と書き連ねてしまいましたが、私が伝えたいのはこんな所です。ここ数年のコロナ禍を経て、先輩後輩の関わりが薄くなりつつありますが、部員の皆さんがより親しくなり、切磋琢磨しあうことで、どんな強敵相手でも打ち勝っていけると信じています。
私は卒業後も熊本に残っていますので、近くで皆さんの活躍が聞けることを楽しみにしております。OB会にも顔を出したいと思います。
最後になりますが、普段より応援してくださるOB・OGの先生方、先輩方、本当にありがとうございます。今後とも後輩達へのご指導、ご鞭撻の程、どうぞよろしくお願いいたします。
長文、乱文失礼しました。