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スレッドNo.1001

時間 りん

まわりながら乾いた音で降り注ぐ
しゃらしゃらと光の断片と混ざり合う
一人立ち止まって目を閉じると
胸のあたりに何かが染み込む

緩やかな波長
あなたが居たような記憶
現実をすぅーっと辿ると
居なかったような気もするなんて

重なり合うやわらかい温度は
ずれはじめれば
流れて消える

声帯のふるえのないさけび
どこに居ても
響かない
そうだとして
それがなんだというのだろう

見えないものが
何もかもをくるみこむことが
あったりするんじゃないか
なんて

緊張していた喉もとがゆるむ
少し冷えた空気が肺胞に入っていく
歩き始めると
街のざわめきに引き戻される

三次元が二元化し
二重螺旋のように交わらずに安定化し
それをただ見ている
感情のない現実

わたしは
確実な存在ではない
足裏がアスファルトに反発する一瞬を
見逃してはいるけれど

夕日に赤く染まる
ぼんやりと歩きながら
位置を確認する

優しい時間に
いるみたいだと空を仰いだ

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