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◆ここは「MY DEAR掲示板」です。
詩をある程度の期間書いている方、詩に意欲的に取り組みたい方、詩人に向け成長を目指す方はこの掲示板をご利用下さい。
あなたの詩をしっかりと読み、評や感想を、しっかりと書かせて頂きます。
ここから詩人として巣立った人は数知れず、です。あなたの詩を継続的に見守り、詩の成長を助ける掲示板です。

(あのーー、私が言うことでもないんですけど、詩は自由を旨としていますから、どこにでも投稿しようと思えば、投稿できないところはないんですけど、いきなり大きなところに挑戦しても、世の多くのものがそうであるように、ポッと書いて、ポッと通用する、ポッと賞が取れる、なんてことは、まずありえないことというか、相当に稀有な話なのです。
やってみることは止めませんけど、大きなところのノー・レスポンスにがっかりしたら、
あきらめてしまう前にMY DEARに来ませんか?
MY DEARは投稿された作品全部に評をお返しします。
本来、こつこつ実力をつけてから、賞などに挑戦するのが、スジだと思いませんか?
MY DEARはあなたのこつこつを、支援するところです。)

なお「MY DEAR掲示板」では、新規ご参加の際に、ペンネームとメルアドの届け出が必ず必要です。
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どうぞご希望に応じて、各掲示板をご利用下さい!!!

編集・削除(編集済: 2025年01月02日 01:55)

安定剤  筑水せふり

安定剤ってね
何を安定させるの
心? 体? 世界のバランス?

次の事で今が見えないわたしに
そっと今を囁くように

ぐらつく椅子の脚に
そっと添える指先みたいに

テレビのいやなニュースを聞いても
そっと洗い流してくれるように

その時は動ける様になるけど
夜にはへにゃりとぐらぐらあたふた
でもね 一粒で
とりあえずはいつも通り

いつも通りってどっちだろ
揺れてないこと?
揺れてるのを 忘れてること?
それとも 揺れてる自分を
見ないで済むくらいの
まばたきの長さ?

でもね そうやって 生きていくの

編集・削除(未編集)

そして風は甦る  aristotles200

風に記憶があり、匂いとともに甦る

公園にいる、四つ葉のクローバーを探している
花を集めて渡したら喜ぶ幼い妹、草の匂い

夏休みは毎日プール、水面の輝きと塩素の匂い
家に帰ってお風呂、のちチューペットの匂い

浪人生、予備校と家の往復、氷河期世代
毎日、机に向かう、癒された図書館の匂い

夏合宿、休憩時に吹き抜けた風の涼やかさ
大汗が乾く、道場の古い畳の匂い

桜咲く通りを歩く、緊張、初出勤に向かう
心地よい風が吹く、郷里の山と川の匂い

異国の中で一人、群れるのは好きではない
のちの妻との出会い、エレベーターの匂い

スーパー銭湯、サウナあとの“整う“感覚
冬より夏のほうが風を感じる、温泉の匂い

子が生まれた日、帰りのタクシーで窓を開ける
風を吸う、都会と山の混ざった匂い

亡父が緊急で病院に運ばれ、急遽、帰省した
鮮明に記憶に残る電車、バス、病院の匂い

〈出会いと別れ、それでも生きるは続く〉

小豆島に夏旅行、巡回バスを待つ間にバス停で
太陽に焼かれる感覚、非日常、旅の匂い

会社を辞めた日、深夜、真っ暗の社屋
二度と来ることはない社内の匂い、夜の匂い

寝坊、なんとか間に合ったハノイ行き一人旅
エアーで爆睡、空港でビール、異国の匂い

転職初日、新しい会社、世知辛い人間、何処も似たようなものと苦笑、異業種の匂い

慣れぬ満員電車での通勤風景、凄まじき人間の量、圧迫感、今は慣れた集団の匂い

子の卒業式、保育園から一緒の友と喜ぶ子
桜の歌が聴こえてくる、春の匂いを深く吸う

古き友たちと酒を酌み交わす、老いの影を見る
喧嘩もした、泣き、笑った、居酒屋の匂い

〈そして未来、あと十年、二十年くらい〉

定年退職の日、眠れなかった、いつもの日常
明日からここに居ない、穏やかな匂い

老後、子と歩いた森やグラウンドを一人歩む
妻と二人の穏やかな時間、深秋の匂い

病院で横になっている、息をしていない
子が頭を撫でてくれている、旅は終わった

記憶と、古びて老いた身体
焼き場で昇る無臭、骨は骨壺へ

全ての匂いと記憶が繋がり、風が甦る

編集・削除(編集済: 2025年07月03日 15:23)

筆箱  喜太郎

記憶の筆箱を開ける
あんなに綺麗に揃えた長い鉛筆たち
短くなって鉛筆の先も丸くなったまま
真新しい消しゴムも角も無くなり
黒い汚ればかりの小さな石のよう
定規もメモリも掠れてヒビも入っている
それでも筆箱だけは綺麗に磨いて
何を書いて来たのかも
何を消して来たのかも
何を測ったのかも
恥ずかしさで忘れたふりをして
だから人前では磨いた筆箱だけ見せて自慢する
もうやめなよ………
短い鉛筆でも丁寧に削って芯を尖らせ
汚れた消しゴムだって まだ使える
定規も自分の目盛りでしっかり測れるはずだよ
嘆く事はない 隠す事はない 自慢なんかしなくて良い
あの時は自分の思いを書いて来たんだよ
あの時の間違えは消して書き直して来たんだよ
自分の信じた事を測って決めて来たんだよ
閉じたままの筆箱を開いて
ありのままを見せてみよう
笑われても指さされても
これからは自分の文字に思いやりを足して書いて
白くした尊重の消しゴムで書き直して
消えかけた思いの定規の目盛は
他の人の心の定規の目盛を参考にして歩み寄り
君の手が動く限り書き綴れば良い
記憶の筆箱の中
書いてきたから 消してきたから 測ってきたから
その証が残っている
その証が悲しみや苦しみ辛さであっても
今から筆箱の中身を整理して思いを寄せて
人生の中に白紙がある限り書き続けよう
そうすればきっといつか筆箱の中身を堂々と見せられるし
笑顔にもなれるはず
そう 笑顔で思い返したいんだ 今の自分の決意を

編集・削除(編集済: 2025年07月02日 09:30)

痛みは  荒木章太郎

痛みは俺の体を
蝕んではいない
新しい器官となり
感受性の根となる

静かに根を張り 胸を張る
痛み止めを飲み 温泉に入る
痛みは 悲しみに変わる

その根は 息をして
生きて 手を伸ばすように
あなたの根とつながる
他者の悲しみの言葉に
共鳴し 結び目になる

結び目が交わり
水を吸い上げ 言葉にする
言葉は文脈を育み
緑や黄色に色づいて物語になる

さらに枝葉となり
伸びて森になる
言葉にならぬ声が宿り
実を結ぶ

鳥達が森に集い実を啄む
根は羽となり鳥と交わる
傷ついた人々が森に集い
新しいむら(機関)を作る

人々は傷を言葉に変える
喜びも悲しみもうたにして
むらを続ける

俺は年老いて種を集めた
次のむらに種を引き継ぐ
息の根は止まり
土に帰還する
森は悲しみのうちに
暮れてくれた

編集・削除(未編集)

星の夜明け  白猫の夜

星をめざして
夜空への階段を登って行くの
一段 一段
足を離したら消えていく
乳白色の星の階段を
一段 一段
登っていくの

足元を見ればはるか遠くに
月が照らす海原が見えて
波止場で誰かが
僕に向かって手を振っている

振り返してみようか
おおきく おおきく
はるか上の星に負けないように
波止場の誰かに気づいてもらえるように
おおきく おおきく
振り返してみようか

波止場の誰かは一瞬腕を止めて
だけどもういっぺん
おおきく おおきく
それはもうおおきく
手を振り返してくれたのです

どこかしら心が軽くなって
ふと 前を向くと
いつのまにかてっぺんに着いていて
のぼりきった先に広がる
細かな星の欠片たち

少し名残惜しい気がして
最後の階段に留まって
ちらっと波止場の誰かを見ようとすると

キランッと誰かの涙が光って
その雫が海の底へ落ちていって
それを手のひらですくうかのように
ふわりと 陽が顔を出しました

輝く星々を包みながら
太陽は朝を知らせます
星々は太陽に包まれながら
それそれが大切な人を眺めて
シャランと笑顔を浮かべます

僕も一緒に包まりにいこうと
波止場の誰かに大きく手を振る
最期の階段から足を離して
僕も夜空へ仲間入り

あぁ……眩しいね
ほらみて!
誰かの夜が明けたよ!

編集・削除(未編集)

回る  社不

回る僕の目が 君の目も回る
どちらが回っているのか 神さまにきいてみたら
神さまが回ってた 今日はとても暑い

丸い地球の中で 四角いブロックが
三角に積み上げられる 異常はありませんと
警備員さんが浮かんでいる 今日はとても風が強い

頭の中は脳みそだらけで 体の中は血管でいっぱいだ
僕は何なんだろう 君はわかるかい
君は誰だっけ 僕は君だっけ
それだけは違う 今日はとても君にあいたい

何だかさびしくなって 宇宙に行きたくなって
ロケットに乗って 君を迎えにいったら
君の家を壊しちゃった 今日はとても悲しい

海に行こう 星を見よう
月に照らされ 波の音を聞いて
君を待ってる ずっと待ってる
ごめんなさいを 今日はとても伝えたい
ありがとうを 今日はとても伝えたい

いつか笑顔が見れたらなんて 僕はとてもわがままで 目が回ってる

編集・削除(未編集)

戒厳令の夜  静間安夫

歓喜にあふれ
この大広場を埋め尽くした
大群衆は、いったい何処へ
消え去ったのか?

民主派大統領の当選に沸き返り
首都のあちこちが
熱狂の渦に包まれたのは
たった数日前のことではなかったか?

もはや、どの街角を見ても
歓喜と熱狂は跡形もなく失われ、
あとに残されたのは
かさかさと
うつろな音を立てて風に舞う
選挙戦のポスター、
そして
闇夜に不気味に光る
幾つもの戦車砲

ときおり
夜のしじまを破るように
銃声がこだまする―
きっと
路地裏に潜んでいる
民主派の活動家の摘発が
夜を徹して
続いているに違いない

民衆はみな
銃口を恐れ
家々に閉じこもっている

クーデターの部隊に連行された
大統領の安否は
依然としてわからない

「全国民に告ぐ。
 ○○○○年〇月〇日、
 わが国の安全と治安維持のため
 臨時政府が樹立された。
 政府首班には
 陸軍少将□□××が就任し、
 全権を掌握」
軍に占拠された放送局が
今まで国民に伝えたのは
たったこれだけ…

それにしても
なぜ同じ歴史が
世界のあちこちで
繰り返されるのか?

プラハの春、
北京の春、
アラブの春、
どの春も
決して長くは続かなかった

この国にようやく訪れた春も
同じように
むなしく終焉を迎えるのか?

大統領選挙の勝利に
酔いしれたのも束の間
大国の後押しを受けた
野心家の軍人が率いる戦車部隊に
とつぜん自由の夢は踏みつぶされ
これから、いつ果てるともしれぬ
冬の時代、弾圧の時代が
始まろうとしている

それもこれも
この一世紀の間に
地球上で
繰り返して起きたことではなかったか?
古いモノクロの
ドキュメンタリーフィルムに
撮影されていたことが
ほとんど寸分たがわず
この国で
それも目の前で
再現されるとは…

なにゆえに
革命の夢は潰え去るのか?
なにゆえに
平等の社会は実現できないのか?

民主派の若者たちよ
どうか生き残ってくれ!
無事に国境の山岳地帯を越え
隣国へ逃れてくれ!
それが無理なら
首都のスラム街の奥深く
声を潜めて身を隠せ!
決して無駄死にするな!

そして
わたしはこの国に
踏みとどまろう―
潜伏して
一介の物書きとして
繰り返される愚行と
それでもなお
消えることなく
人々の心のうちに燃え続ける
自由への希望を書き留めよう―
時が満ちるまで

編集・削除(編集済: 2025年07月01日 08:51)

旅立ち  香月

いかないで、といえたなら
きっと、貴女を喚んだだろう
もどっておいで、といえたなら
きっと、その背を追っただろう
それでも別れはあるもので
気付けばそこに、貴女はいない
羽ばたく鳥に
季節の花に
貴女の愛した品々に
貴女を愛した人々に
のこった心を探してあるく

見せたい写真がありました
伝えたい歌がありました
ともに夢見た願いもあれば
ぽかりと寂しさもあいています

いつか貴女に届いたならば
また、言葉を交わすことができるでしょうか

貴女のみちゆくその先が
私の知らないその場所が
貴女に優しくありますように

編集・削除(未編集)

16.6%の明日  松本福広

リボルバーに装填された弾は一発分だけ。この拳銃のシリンダーには6発分装填ができる。引金を弾く。何度も弾いてきたが自分のこめかみに弾くのは初めてだ。初めて引金を弾いた時の重さが蘇る。唐突に自分にしか聞こえない叫びが蘇る。時間の経過を重さを感じたことなんてなかった。帰ってきたあの日から朝日が重い。

寝る前の日課だった。俺は生きていて許されるのか? 1/6の確率に命の価値を確認する。いつも指が震える。心臓がうるさい。俺にしか聞こえない声の主たちは……止まってしまった……いや、止めしまったのに。俺は帰ってきてから時間だけ経っているのに止まったままだ。
今日も無事だった。冷たかった血流が一気に温度を取り戻す。死刑囚の一日はこんな感じなのだろうか。

フィクションなんかだと都合よく最後の弾だったり、2回弾いてみせたりするのを見る。あの声が聞こえる時だけは六回とも弾きたくなる……嘘になる……自嘲。
今日も生きられた。生き残るのは「アタリ」なのか「ハズレ」なのか。酒に逃げられれば考えなかったのかもしれない。あの時、仲間と飲んだ酒はもう飲めなくなっている。開けた瞬間、血の香りがして開けられなくなったからだ。

アタリなのか、ハズレなのか分からない
唐突に1/6の確率をひいて
あの声は聞こえなくなった。

編集・削除(編集済: 2025年06月28日 12:50)

水無川 様 評のお礼です。  荒木章太郎

本作「ひとつになれない争いの窓辺で」につきまして、佳作の評を頂きありがとうございました。今回は、表現に飛躍があっても論理が飛躍しないよう、注意深く描くことができました。社会的存在としての私たち人間、個人と社会との関係性、そして集団力動をテーマとする作品は、今後も継続して創作していきたいと考えております。これまでは、作品を創作した時点で完結してしまうような感覚がありましたが、ここ一年は、自分の作品を愛せるようになりました。本作もその一つです。このように思えるのも、ひとえに、丁寧にお読みいただき、真摯なご評価を賜ったおかげであり、心より感謝申し上げます。

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