千葉の空 紅桃有栖
夕暮れの街道高くに飛行機が飛んでいる
思わず嘆いて云う
僕が乗っているのは自転車だ
どうしてあれではないのか
しかしながらよく考えてみると
機内に在す方の僕は
紫色の空も
遠い潮風に押される雲もわからないのだ
ああホワイトノイズが聞こえてくる
色彩と夕餉の香りに満たされた過去の街を振り返って
そのあまりの芸術に涙する僕だ
千葉の底から見上げる
花の街から歌い上げる
明日も昨日もやってこない
永久の今日が続くだけ
夕暮れの街道高くに飛行機が飛んでいる
思わず嘆いて云う
僕が乗っているのは自転車だ
どうしてあれではないのか
しかしながらよく考えてみると
機内に在す方の僕は
紫色の空も
遠い潮風に押される雲もわからないのだ
ああホワイトノイズが聞こえてくる
色彩と夕餉の香りに満たされた過去の街を振り返って
そのあまりの芸術に涙する僕だ
千葉の底から見上げる
花の街から歌い上げる
明日も昨日もやってこない
永久の今日が続くだけ