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スレッドNo.1027

存在は その恐るべき 姿を 剝き出しにしてる

沈黙は 私と 世界を 巨大化する
また あるときは
私と 世界を 縮小する
私の沈黙と 世界の 静寂の中で
私は 私の 巨大な手に 驚く
眼前の 私の沈黙と 世界の 静寂の中で 
視力と視野だけとなった 自我と
眼前に見える 巨大化した 手だけになった 自己の姿に気づく
驚き 怯えるときもあり
当然と 思うこともある
世界と 私が 縮小したときには
ものと 世界が 小さくなり
私も 小さくなるのだが
なぜか 私は 背が高くなったように思う
私と 世界は 縮小し 距離が 遠くなったのだ
何か 物が 遠く見えるという
微視感というひともいるかもしれない
私の 沈黙と 世界の 静寂の いたずらだ
こんな ことを 繰り返すと 私は
自分が 正常かどうかを 疑いだす
認識される自我が 視界と 視野でしか ないのが
不思議に思う
しかし それは 当然なのだ
目は 顔の中心に 位置していて それだけが
世界を 見ている
自我が 視界と 視野でしかないのは 当然なのだ
そのことに 気づかない 日常のほうが よほど鈍感なのだ
沈黙と 静寂のなかでは
世界は 静止し 存在だけしかしてないから
存在は その恐るべき 姿を 剝き出しにしてる
存在は静止し 微妙に震えている
サルトルの 小説「嘔吐」のなかで 高等遊民の主人公が
嘔吐したのも そのためだ
存在の 静寂と 沈黙を 私は 今日も 恐れている
私の 沈黙と 世界の沈黙と静寂 
私の 巨大化と 縮小化と 世界の静止
存在の剝きだされた 姿を
今日も 恐れている

編集・削除(編集済: 2022年11月13日 22:23)

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