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スレッドNo.1220

こころねの墓場  白猫の夜

月を見上げて死を想う
猫を抱き上げて死を願う

ほのかに香る心音に
土をかぶせては見ないふり
ふたばは出ずとも根は張りますので
いつしか重たくなりました
根腐ればかりが増えゆく一方
誰も気づきやしないのです

容易い笑顔のその下は
誰にも気づけやしないのです

海の水は冷たくて
どこまでも沈んで行けそうで
腕に突き刺さる長いツメ
身を捩り逃げようとする私の猫を
先に沈めてあげました

わたくしはいまだ生き下手で
無垢なオトばかり消していく
いつしか心は枯れました
いつかと夢見た蓮池で

いつしかおとはきえました
いつかとのぞむまでもなく

鳴き響く愛しい猫の声
私でさえも気づけなかった
ひとりぽっちの心音を
気づいてくれた猫の声

つんざくような ねこのこえ

月を見上げて死を願う
猫を抱き抱え死を望む
頬を伝うものは知らん振り
震えるうでには愛のあと
さあこれでもう引き返せない

腕の中の小さな命
消え果ててしまった愛しい命

星の川渡る口実に
私は猫を殺めました

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