木枯らしの舞う頃 エイジ
君は待っているんだね
冬が来るのを
君は待っているんだね
小雪がちらつくのを
君は待っているんだね
機が熟するのを
あと十年待つかもしれないよ
まだ良い頃合いに……ならないね
そろそろ木枯らしが舞う頃か
毎日メモ帳に向かって
君は文を綴っているね
時に頭を抱えて
時にうんうん唸りながら
寒さを耐え忍んで
時に熱い紅茶を啜りながら
気を落ち着けて机に向かって
今日も一筆重ねていくのか
報われることはなくとも
まず君は君のために書くんだ
よければ僕にも見せてくれ
寂しさを詩っておくれ
嗚呼、優しさを詩っておくれ
君は待っているんだね
今年も冬が来るのを
君は待っているんだね
いつか小雪がちらつくのを