みちゆき 香月
扉があいて 踏み出して
駅に みちる
電車に みちる
細くて狭いその場所に
数多の人がみちていく
おりた駅から 往くも帰るも
乗り込んだ電車で 往くも帰るも
三々五々と散る足の
踏み敷く先がわかるのは
足を踏み出すかれらだけ
人波ひいて 電車が去って
駅の片隅 ベンチの横に
サヨナラが言えない傘ひとつ
次の扉が来る前に 駅員さんに拾われてった
扉があいて 踏み出して
駅に みちる
電車に みちる
細くて狭いその場所に
数多の人がみちていく
おりた駅から 往くも帰るも
乗り込んだ電車で 往くも帰るも
三々五々と散る足の
踏み敷く先がわかるのは
足を踏み出すかれらだけ
人波ひいて 電車が去って
駅の片隅 ベンチの横に
サヨナラが言えない傘ひとつ
次の扉が来る前に 駅員さんに拾われてった