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スレッドNo.1288

12/20〜12/22までにご投稿分の評と感想です。  井嶋りゅう


12/20から12/22までにご投稿分の評と感想です。
一生懸命読んでますが、見当違いな感想などございましたら、スルーしていただけると助かります。
どうぞ宜しくお願いいたします。

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「ドラマチックに憧れて」水野耕助さん

水野耕助さんこんばんは。
今回は少し風景が見えてきましたね。いいですね。こういう気持ち、ドラマや映画、歌の歌詞だからあるんだよね、という気持ちになること、ありますよね。ポジティブになるよりネガティブになってしまうこと、多々あります。希望より絶望に近く、それでも叫び続けたいと思ったから詩を書いているのかもしれません、わたしは。もしかしたら水野さんもそうかしら?この詩を読んでそのように共感いたしました。そして、自分では気づかないですが、美しさとかけ離れているとおもっているのは本人だけで、案外美しいものを奏でているかもしれませんよ。叫びとは美を伴っているようにも感じています。また読ませてくださいね。


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「石畳」妻咲邦香さん

妻咲邦香さんこんばんは。
この詩、すごく良いです。石畳という設定がとても良かった。スカートに足跡がつくというのもまた良い。海外の真っ白い石畳のイメージなんですが、自分でもよくわからないんですが、真っ黒い陰もあるような気がするんです。どこに?と言われたら答えられないんですけど。この石畳が何だかすごく遠い場所なんですけど、一方で家庭を持つというとんでもないリアルが混ざって、少し不思議な気持ちになります。でもその不思議が好きです。あと、猫の髭と紳士のソゥリーが良いでした。
ひとつだけ、最後の「私の綴る言葉〜」からの2行、どうですかね、なくても良いような気がするなあ、の感です。もちろんこのままでもじゅうぶんに良いです。好みかもしれません。お伝えしておきますね。とっても佳作でした。


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「詩人」森山 遼さん

森山 遼さんこんばんは。
この思考は素晴らしいですね。「木に実がなるように」「海に沈むように」「起こしなさい」「あやしなさい」「歩く詩人におなりなさい」「時間の詩人におなりなさい」などなど、決して偉そうではなく、優しく言い含めるような、相手を心配しているような、光のような感じがしますね。教会で神父さんと話しているような、オルガンが聴こえてきそうな、そんな気がしました。詩も少しずつ読みやすくなっております。とても良いと思いました。佳作2歩前ですかね。


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「けんけんぱ」さくたともみさん

さくたともみさん初めまして。井嶋りゅうと申します。どうぞ宜しくお願いします。
けんけんぱ、懐かしいですね。私も道路にチョークで丸を書いて遊んだことありました。3連目を読むと、ずーっと続いてるんですよね。理由は「まだ帰っちゃいけないから」少しずつまわりから人がいなくなって、夕食の匂いがどこかからしてきて、聴こえていた音も見えていた夕日もなくなって、人の面影を乗せてきいきい揺れるぶらんこの音を聞きながら、まだまだ続いていくけんけんぱ。自分だけの世界になるけんけんぱ。この詩は実は寂しい詩なんですよね。けんけんぱをしながら遠ざかっていく背中が見えるようで、暗闇に見えなくなっていく背中が哀しくて。楽しい遊びの寂しい詩。とても良い詩でした。佳作といたします。


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「私の心の境界線にも笑顔が欲しい」紫陽花さん

紫陽花さんこんばんは。
中あて、というのを初めて知りました。ドッヂボールみたいな遊びですかね?外野から中の人にボールをぶつける、みたいな?ビニールテープで引く中あての線。それは、自分と他者をはっきりと区切る線。人、というより、関係性、なのかもしれませんよね。この人とはここまで、あの人とはここまで、というような境界線、その境界線上にもやっぱり笑顔が欲しいという切ない願いが上手に書かれていました。境界線も引かなければならない時がありますからね、微妙なところですよね。でもその線上の悩みが、無邪気に遊ぶ子供たちとの対比で描かれていてなかなか考えさせられるような詩でした。良かったです。佳作ですね。

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「妄想人」黒い木さん

黒い木さんこんばんは。
これはちょっと面白い詩ですね。たぶん見当違いなんですが、電車が、トトロに出てくるネコバスのように感じました。鉄のかたさというよりは、毛の柔らかさをイメージしてしまいました。あたたかいというのは少し幸せな気分にさせますよね。この詩にはあたたかさと冷たさが同時に同居していて、なおいっそう疲れた様子が伝わってきました。最後の切なさ、やりきれなさが余韻として残りました。良かったです。

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「日々」エイジさん

エイジさんこんばんは。
いいですね。「日々」というシンプルなタイトルがこの詩にぴったりでしたね。そう、シンプルなんですよ、エイジさんの詩って。そのシンプルの中に感情や彩りが入っているんです。それをあえて書かずに情景から伝えるのがエイジさんの良さだと思っています。特に6連目、ここがいいですよね。死が出てくるんですが、死すら季節のように移り変わっていくものであるかのような、余計な感情移入をせず淡々と語るところがまた良いのです。素敵な詩でしたよ。佳作ですね。

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「父」キャベツさん

キャベツさんお久しぶりです。お元気でお過ごしでしたか?
この詩の上半分は、お父さんとの思い出が星みたいにあちこちへ点々と光っているような映像を見た気がしました。下半分は残された家族のある一面が描かれているような気がして、「モンスター」という言葉が印象に残りました。「美しい少年よ」からラストまで、実は自分に向けてのエールなのかな?と思ったりもしました。あるいは生前お父さんがおっしゃっていた言葉だったのだろうか、などとも思いました。佳作一歩前とさせていただきますね。

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「みちゆき」香月さん

香月さんはじめまして。井嶋りゅうと申します。どうぞ宜しくお願いします。
とても良い詩でした。電車からおりる者乗り込む者を足で表現した詩、実はあまり読んだことなかったように思います。足の行き先はその足を持つ彼らしか知らなくて、彼らが去ったあとにぽつんと残る傘ひとつが何とも言えない佇まいを表していて、良いですね。短い詩でしたが、とても物語を感じました。目の付け所の良いセンスある詩だと思いました。


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以上9作品でした。
今年も沢山の詩に出会うことが出来、とても刺激のある一年となりました。
どうもありがとうございました。
みなさん、どうぞ良いお年をお迎えください。
また来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

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