春一番 haru
桜が咲き誇る頃に私は生まれたの
ニュースで三寒四温と言うワードを
見聞きするようになると
君の表情を思い出すんだ
あれから11年が経ち
聞き心地がよかった
ハスキーボイスは
もう忘れてしまった
いつもは平気な顔をして
世の中のほとんどの人と
同じように街に居る
いつか会えたらと
あんなに願っていたはずなのに
記憶はどうして薄らいでいくのだろうか
人間は忘れる生き物だと
どこかで聞いた気がする
どうせならあの数年の日々を
全部なかったことにしてほしい
桜が咲き誇る季節に私は生まれたの
淡いブルーのストールを
僕には想像もつかない
素敵な巻き方をした
君が見える
強い風が吹く...