冷たい夜
黒い空から真っ白な綿が降ってくる
ゆっくりと、
時間の流れを留めながら
規則正しく並ぶ電灯は
旅を終えた雪が静かに横たわるのを 青緑色に染めている
冷たく、不気味に
肋の浮いた飢えた狐
ひょいと顔を覗かせて
小さく鳴いて、よろけて、また鳴いた
ぎゅむ、ぎゅう、ぎゅむ
雪を踏む
狐は後ろをついてくる
時折足元に寄ってきて、
見上げた顔に 雪が積もる
硬く、汚れた毛の中で
濡れた瞳が月を映す
黒い空から真っ白な綿が降ってくる
ゆっくりと、
時間の流れを留めながら
規則正しく並ぶ電灯は
旅を終えた雪が静かに横たわるのを 青緑色に染めている
冷たく、不気味に
肋の浮いた飢えた狐
ひょいと顔を覗かせて
小さく鳴いて、よろけて、また鳴いた
ぎゅむ、ぎゅう、ぎゅむ
雪を踏む
狐は後ろをついてくる
時折足元に寄ってきて、
見上げた顔に 雪が積もる
硬く、汚れた毛の中で
濡れた瞳が月を映す