夏 ルナ
軽やかな湿った緑が鼻を通る
ひやり
まぶたが重くなる
夏のための声を全力で響かせ地面を揺らしている
チリーン
透明の波音が一滴響く
波紋が侵食する
緑が靡く
ひやり
忘れるなと蝉が水面から顔を出す
冷たさを求めてごろり
また微かにひやり
チリーン
目を開ける
緑の御簾の奥に夏の王様
大きな大きな王様
全てを知っている王様
チリーン
なんだか嫌になる
ごろん
軽やかな湿った緑が鼻を通る
ひやり
まぶたが重くなる
夏のための声を全力で響かせ地面を揺らしている
チリーン
透明の波音が一滴響く
波紋が侵食する
緑が靡く
ひやり
忘れるなと蝉が水面から顔を出す
冷たさを求めてごろり
また微かにひやり
チリーン
目を開ける
緑の御簾の奥に夏の王様
大きな大きな王様
全てを知っている王様
チリーン
なんだか嫌になる
ごろん