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スレッドNo.1960

本能  凛

なにかが僕についてくるのです
僕がどこへ行こうとも
それはついてくるのです
たとえ僕が太平洋沖の船の上にいようとも
パリ上空の飛行機の内にいようとも
何も言わずにそろそろと

それはまるで水のようで
空気のようで
暖かな春の陽のようで
降り積もる雪のようで
幸福なもののようで
不幸なもののようで

遠くにあるようで
そばにあるようで

僕にはわからないのです


あなたは覚えているのでしょう
幼き頃はいつの日も
私とともにあったことを
あなたは気づいているのでしょう
私が今もそばにいることを
それでもあなたは頑なに
みて見ぬふりをしているのでしょう

倣いたての理性を慈しみ
私を遠ざけたあの日から
あなたは次第に色を失って
今のあなたはロボットのよう

あなたが私をもう一度
受け入れることができたなら
本当のあなたに逢えるでしょう
いつの日か忘れてしまった
本当のあなたに

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