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スレッドNo.1994

しろがねの月  freeBard

幽玄なる静寂の天に 眸には映らぬ星影がある
それは記憶の彼方のいつかの母 いつかの君
体を流れる水に挿す いつかの花の残り香か

水と星は響き合い 砂に埋もれた貝殻に そっと憶いを閉じ込めて
汐騒満ちて流れ墜つ 命の河に流れ墜つ

一葉の葉 ただその流れのままに
潺潺と河を流れて往くように
必然の内に命は宿る 貝殻の幽かな憶いを伝えつつ

大河に揺蕩う縁の環は 静寂の天に月映し
万有の縁を引き合う銀の糸を紡ぐ

河は絶えずにただ流れ
しろがねの月に誓いし約束は 時空を超えて果たされる
必然の内に果たされる

命の閉じるその時に 巡る縁の妙を知り
人はその眸を閉じるのだ

頬を伝う銀の光
水と星は響き合い 幽かな憶いを伝えつつ
静寂の天にはまた 眸には映らぬ星影ひとつ

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