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スレッドNo.203

猛暑日

むらむらと、地中からわき上がる
熱気を感じて
地球の威力を感じて
ぼくはうれしくて、階段を
二段とばしで駆け下りた
日傘を差しているおねえさんたちが不思議だった

太陽が、地球のお産を手伝っている
地球の吐息が熱風
産婆の手が日ざし
地面があついのは、中で赤ちゃんが暴れているから
ぼくはここにいるんだ
みんな頑張っているんだから
ぼくもここに立っていなきゃ
ゆらゆらと、ぼやける路上
せみが鳴いている

とたん目の前が白くなり
つめたいやわらかい部屋にいた
「熱中症ですね」
白い部屋の看護師さんたちは笑っていた
「どうなったの?」
ぼくが聞いても
誰も答えなかった
雨がぽつぽつ降っていて
赤ちゃんは死んでしまったんだと思った

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