ふるさと 山雀詩人
ねえ
何うつむいてるの
忘れてたでしょ
僕のこと
いいんだよ
忘れてて
君が忘れてるときも
僕はここにいるから
ふるさとみたいなものかな
いつもは気にもしないけど
ふだんは正直忘れてるけど
変わらずにただそこにある
僕もそう
いつもずっとここにいて
いつだって君を見ている
ビルとビルのすきまから
屋根と屋根のすきまから
いろいろな色に染まり
いろいろな雲を浮かべ
時々刻々と星を巡らせ
四季折々で風を薫らせ
いいんだよ急にそんな
見上げたりしなくても
君は君のままでいい
君の道を行けばいい
僕も何もしないから
寄り添いもしないし
優しい言葉をかけて
励ましたりもしない
ただいつもここにいて
遠くから見守っている
ふるさとみたいなものかな
いつか君が
帰るふるさと
君の翼で
帰るふるさと