嘘つき 喜太郎
見つめ合い流れる時間の川の中で
いつも溺れそうな私に手を差し伸べてくれました
それに あなたは『愛おしむ心』を教えてくれました
どんなに傷ついても立ち上がり争う強さも
あなたは優しく教えてくれました
あなたは知っていたのですね
命の短さを
一人でも悲しみに飲み込まれない様に
そっと そっと
私の心を悲しくても笑顔で包みながら
二人の重なる心をあなたは
少しずつ 少しずつ
私が傷つかぬようにずらしてくれました
だから私は一人でも大丈夫と言ってしまった
全てを知るのがサヨナラの後なんて
あなたはひどいくらい優しすぎて
きっと一人で寂しかったんでしょう?
あなたは嘘つきだけど
あの笑顔も優しさも真実でした
だって私は前を向いて歩けてるから
私 幸せになるからね