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スレッドNo.2135

評ですね。5月12日から15日ご投稿分    雨音

「ためらい」妻咲邦香さん
妻咲さん、こんにちは。お待たせいたしました。
この作品は最終連がものすごく素敵ですね。なのですが、とても厳しくさせていただいて、佳作ほんのちょっと手前です。厳しすぎるかなと書きながら迷っているくらいなのですが。
直すところはないと思います。構成もとても良いし、すごく伝わってくるものもあります。なのですが、「なんだかこの人からためらいがそんなに感じられない、もしかしてもうためらってなんかいないんじゃないかしら?」というほんの小さな違和感を感じてしまいました。でもね、それがいいんですよ。この作品の素敵なところはそこなんです。だから、もしかしたら、タイトルで一捻りしてもいいのかもしれませんし、ためらい、を減らすのも手かもしれない。
とはいえ、妻咲さんご自身に考えがおありだと思いますので、このままでももちろんありだと思います。

「水曜スペシャル」やまうちあつしさん
やまうちさん、こんにちは。
こちらの作品、とても面白く拝見させていただきました。
すごく良かったですよ。佳作2歩手前です。
実は、佳作かなと思いながら、読み始めたのですが、「水曜スペシャル」が出てきて悩んでしまいました。水曜スペシャルというテレビ番組は知っていますから、そういうことかな?と推測はしますが、うまくつながらなくって。そして、なんと言ってもそれがタイトルなのですから、わからないとなんだかスッキリしてこないのです。もしかしたら、私の理解力が足りないのかもしれません。やらせってこと?かなあとか色々複雑な思いが交錯しております。
とはいえ、それ以外の部分はとても面白くて、想像力を刺激されました。その点についてはとても良かった部分ですのでお伝えしておきますね。

「チャイムが鳴る頃に」理蝶さん
理蝶さん、こんにちは。お待たせいたしました。
作品、拝見いたしました。元々そう思っていましたが、今回改めて、理蝶さんはとても実力のある方だなと思っています。というのも、とても巧みなんですね。知識もたくさんあって、想像力もたくさんあって、一連一連がそれだけで詩になっています。ただ、今回は、それがいっぱい過ぎてしまったようなんです。それで佳作一歩手前とさせてください。
こちら、思い切って削っていくか、もしくは逆に連を増やして縦に伸ばすか、してみるのが良いかもしれません。
例えば、三連ですが
 空は宇宙の縁とこの星の光が混ざり合い
 どこかロマンをくすぐるような
 秘密めいた青さで
 紙飛行機が本当にこの星を飛び出すと
 信じていた日を思い出す
空は〜秘密めいたまでが青さを修飾しているのかなと思います。とっても素敵な表現だなと派意見したんですが、就職が少し長過ぎて、どこかで息継ぎできないと、そこに気を取られてしまって、本当に大切なその後の二行がうまく入ってこなくなってしまうんです。そして、主語もぼやけてきます。それがね、ものすごく勿体無くて。だって素敵な表現がそこらじゅうに散りばめられていますから。私からの提案としては、引き算、そうすることで軸がぶれなくなるんじゃないかしら。ご一考くださいね。

「木漏れ日の中で唯独り」U.さん
U.さん、こんにちは。お待たせしました。
すてきな、というか、なんだかすごくいいなあって思える作品ですね。おまけの佳作です。全体として、ストーリーはとても良いし、流れも良くできています。何より、伝わってくるものがありました。細かいことを書きますが、例えば、三連、いろいろな物が、で分けて次から別の連にしたほうがいいかな。そのほうがはっきりしますね。そのあと、
白い何もないただの壁が視界の端にあるの、ですが、これは
白くて何もない
ただの壁が視界の端にあるの
と、二行にしたほうがバランスが良くなります。その後もそういう場面があって、ご自身で何度か読み返して、手を入れて育ててくださったら、とてもよくなると思いますのでやってみてくださいね。

「垂直サーカス」山雀詩人さん
山雀さん、こんにちは。お待たせしました。
面白いタイトル!と想像しながら読み始めました。結論から言うととっても面白かったです。まさか、冷蔵庫にくっついているマグネットとは。いや、マグネットじゃないかもしれない。張り紙とか、そう言うのかも。でもとにかく冷蔵庫にくっついているものが縦に並んでいてサーカスみたいというお話ですね。こう言うのって、大人になるとなかなか視点と発想が上手に噛み合わずうまく書けないのですが、とってもすてきに書けています。おまけの佳作です。後半がほんの少しわかりにくくてせっかくのオチがもったいなかったなと言うのがそのおまけのおまけたる所以です。ピエロもせっかく落ちちゃったのですが、その前に、長年落ちなかったと書いてあるので、少しこんがらがります。さっきまで頑張ってついていたのに、あれ落ちちゃったの?みたいな、びっくり感がうまく出るといいなと思いました。ご一考ください。

「challenging load」ふわり座さん
ふわり座さん、こんにちは。
タイトルの通り、作品もまたチャレンジに満ちていました。若いっていいなあなんて思いながら拝見したんです。比較的長い作品で、ふわり座さんの思い入れも強く感じましたので、これは是非とも、これから何度も読み返し、時間を置きながら(ここ大事です)推敲して言ってくださったらますます良い作品になっていくと確信していますので、ぜひやってみて欲しいんです。
例えば一連ですがちょっとやってみますね。
いつからだろう
人の世界に疑問を感じるようになったのは
人との繋がりは決して甘いものばかりではない
僕は思う 
天使や悪魔の試練は
乗り越えられない事ばかりではないと
行を分けてみました。その上で、僕は思うを境に、上は人生は甘いものではないけれど、乗り越えられないことばかりではない、という逆接になっているので、少し違和感があるんです。例えば、「でも僕は思う」となっていれば自然です。ただし、この「でも僕は思う」が必要かというと、そうでもないかもしれません。他にもいろいろな方法が見つかるはずです。そう言ったことを考えていくのがとても良い作業になると思うので提案しますね。ぜひやってみてくださいね。

「明日の自分に会いにいく」水野耕助さん
水野さん、こんにちは。
とてもいいですね。特に最後の二連があることが良いと思いました。これがあることによって、作品全体に厚みが出ています。佳作です。気持ちってこういうものなのかもしれませんね。コーヒーにミルクが混ざっていくときに、くるくるっと渦を巻きながら溶けていくでしょう?そんなことを思い浮かべながら、拝見しました。過不足なく、よく仕上がってます。

「許せないまま」江里川丘砥さん
江里川さん、お待たせしました。
こちらの作品はとってもテンポがよく、引き込まれました。力のある作品だと思います。「ぼく」がたくさん出てくることが、気になるかなと思いながら、これはよし、これもよし、ここもいいし、結局このままで完成していると最後まで続いていきました。何より、着地がよかったです。許すって実は自分の中でしか存在しません。許せないことが辛いのは自分だけなんです。もちろん、許されないのが辛いこともありますが、それも、自分の中だけです。エスパーじゃない限り、自分以外の人がどう思うかなんてわからないんですものね。悩みに悩んで、最終連に辿り着いた時にある救いのようなものにとても心を打たれました。佳作です。

「進化論と私」まるまるさん
まるまるさん、こんにちは。お待たせしました。
前回に続いて、今回もまるまるさんがトリですね。
この作品はすごく良いですね。佳作です。
キリンとあの頃の私、キリンと今の私、そして、あの頃の私と今の私、大人になるのってちょっとだけ悲しい、そんな小さな切なさがテンポの良いごくごく日常のふとした明るい時間から生まれてくる、それがまずとても素敵でした。構成や流れも全部マルです。私はもうお墨付きがなくても、首が長いかなんて考えなくなったから、その葛藤がなんだか眩しかったりもしました。

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いつもお待たせいたしております。
イギリスにもようやく「ちゃんとした」春がやってきました。
あったかいって嬉しいです。
日本はきっともう初夏の装い、でもみんな、冷たいものばかり飲んでると体が冷えますから、気をつけてね。若い人ほどよ!
なんて、たまにはMydearのお母さんふうに書いてみました。
みなさま、お元気で。

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