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スレッドNo.2314

あじさい 秋さやか

湯舟にたっぷりと浸かり
すこやかに濡れる
ちいさな背中の蒙古斑

思春期になったとき
あなたは気にするだろうか

雨の朝を
閉じこめたように優しい
その色を

プールの授業中
背中に注がれる視線を
恐れるだろうか

空を模す
紫陽花のように淡い
そのあざを

降りくる灯りと
立ちのぼる湯気に包まれて

曇った鏡に
わたしを描いてくれている

肩甲骨の滑らかな尖りを
そっと撫でると

くすぐったそうに笑いながら
振り向いて
水飛沫を浴びせてくるあなた

それとも

いつか腋窩に生えてくる
か細い毛を
気にしだすころには
消えてしまうだろうか

夏の光に飲み込まれていく
紫陽花のように

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