つくしんぼう freeBard
間抜けな私 いつだってヘマをする
待ち構えていた嘲笑が
ずどんと激しく破裂する
分厚い衝撃に打ち抜かれ くらくらと揺らぐ意識
歪んだ空間の中 逆巻く罵倒と嘲り 非難の嵐
誰も知らない柔らかさに
言葉の欠片が突き刺さる
迷惑顔した彼らの歪んだ口元に
優越感が滲んでる
私は平静を装って
ぼんやりとそれを眺めてる
次第におんおんと突き上げる赤黒い衝動
破壊のシナリオ 血が燃える
煙のように肩から昇り ゆらめく憎悪
解き放てよと突き上げる
ひゅるりと風が訪れる
虚ろな風が吹き抜けて
またひとつ 人のさもしさ弱さを肌で知る
しかしそれは私とて 身に覚えのある姿
嗤われるのは辛くとも
人を嗤って詩(うた)を亡くすぐらいなら
人に嗤われ笑っていたい
私は独り風に立つ
枯れた荒野のつくしんぼう
花無く 実も無く 色彩無くとも
私は風を知っている
漣(さざなみ)立つ
心の内の水上(みなかみ)に
土の筆で舟を刷く
ほら向こう岸のあの丘に
土筆(つくし)がひとつ笑ってる