海の時 エイジ
劫初の時に思いを馳せ
海の時の流れを想う
海は天からの恵みだろうか
海神ポセイドンが
最初の海を創り出したのだろうか
海のような大いなるものは
神々しか創りえないものだろうか
青春を過ごしていた頃
よく海を見に行った
海を見に行きたい
欲求に駆られ
海で何をするでもなく
ただ砂浜に立って
海をぼんやりと眺めていた
青空の下の海は
鏡のように真っ青に空を映し
いっそう私の心を慰めてくれた
青空と海との対話を聞くように
そっと音に耳を澄ました
劫初の頃からの
空と海の永遠の対話に
海の大いなるうねりに
この世の縮図を見ていた
波が静まったかと思うと
小さな波がおこり
やがて大きな波を生み
浜辺に押し寄せてくる
あの大いなる波のうねりが
さらに大きなうねりを呼び
何もかも飲み込んで
永遠に向ううねりとなって
押し寄せていくのだろうか
まるで人の世のようだ
永遠の自然の律動を
身じろぎもせず
じっとこの小さな身体で
身体全体で受け止める
空では大いなる太陽が
私に微笑みかけている