ビータ 三浦志郎
かつてJAZZ仲間では―
奏でながら旅することを
「ビータ」などと言っていた
何のことはない
「旅=タビ」を逆さにしただけである
アマチュアだった私が行ったのは
長野県岡谷市のライブハウスと
日光ウエスタン村の賑やかし(笑)
それだけだった
旅費に宿泊もちろん自前
仕事となればどうだろう?
プロなら
旅費は向こう持ち
プロなら
移動は日常茶飯
ただ
音楽によって
知名度によって
来訪はかなり違うものになるだろう
豊かであるか
そうでないか
は 旅がその人の位置を教えてくれる
「楽旅」―がくりょ
(楽な旅 楽しい旅)とは書くが
ツアーと呼べばシャレてもいるが
物見遊山と違い
常に
荷物としての音楽あり
マネジメントあり
同時に
音楽を見つめること
自分を見つめること
その土地の聴衆を見つめること
その楽しさと辛さは
せめて「ビータ」とでも言って
おどけるしかないではないか
見知らぬ街の表情
プロフェッショナルな生き方
何かを引きずりながら
明日は何処へ?
酒と旅の日々