バス停にて 小林大鬼
仕事を終えて
私は一人バスを待つ
夕暮れのバス停で
一匹の蜘蛛が巣を作り始める
腹部から糸を張りながら
縦糸で放射線状に
横糸で大小の円を
紡ぐように踊るように
器用に足を動かして
網を繋いで足場を築く
夕陽に照らされる蜘蛛の巣
小さな同心円の中心にいる蜘蛛の影
一仕事を終えた蜘蛛
暑い夏の予感
バスはまだ来ない
仕事を終えて
私は一人バスを待つ
夕暮れのバス停で
一匹の蜘蛛が巣を作り始める
腹部から糸を張りながら
縦糸で放射線状に
横糸で大小の円を
紡ぐように踊るように
器用に足を動かして
網を繋いで足場を築く
夕陽に照らされる蜘蛛の巣
小さな同心円の中心にいる蜘蛛の影
一仕事を終えた蜘蛛
暑い夏の予感
バスはまだ来ない