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スレッドNo.2703

笹舟  freeBard

鋭くて柔らかい笹の舟の先っちょが ぼくをめがけて降り注ぐ
とてもなつかしい気分ではあるけれど たまにはチクッと痛いかな

みんながぼくと遊んでくれないから ぼくはひとりで笹舟 川に流してた
みんなのいないところへ行きたくて ぼくの気持ちがたくさん川に流れてった

かなしくなんかなかったよ さみしさだってそんなにない
ぼくにはぼくの世界があったから ぼくはひとりでもたのしかった

きみはぼくと遊んでくれたけど みんながきたらぼくは他人
きみはそれがはずかしくって そのうちにみんなと一緒にぼくを嫌ったけど

ぜんぶわかっていたからだいじょうぶ

きみの気持ちを想うとき
ぼくがみんなに嫌われることよりも きみがちょっとだけかわいそう
自分自身にのみこまれて きみもやっぱりつらかったろう

君はあれからここまでに 随分と遠くまで来ちゃったと思っているのかな
ちがうよ なんにもかわらない

僕は今でもあそこで笹舟流してる

たくさんの舟がこうして空から帰ってきてくれて 僕はとっても嬉しいんだ
たくさん川に流して手放した気持ちを込めて 僕はこれからまた唄を唄うんだよ

君にも聴かせてあげるからあの川まで帰っておいで

今度は僕が君と遊んであげるから

今度は君も僕の笹舟に乗せてあげるから

            

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