早朝の世界 樺里ゆう
朝の5時45分
仕事のために家を出る
このごろ朝晩は
ずいぶん涼しくなった
肌寒いくらいだ
朝焼けに
鰯雲が染められている
誰もいないスーパーの駐車場で
カラスが一羽
ゆっくりと歩いていた
県道も車はほとんど通らず
アスファルト上に
スズメが群がっている
人間がまだ寝静まっている
この時間は
他の生き物たちのもの
そう
人間が造った世も
人間だけのものではない
眠っている人間たちは
そのことを知らない
朝の5時45分
仕事のために家を出る
このごろ朝晩は
ずいぶん涼しくなった
肌寒いくらいだ
朝焼けに
鰯雲が染められている
誰もいないスーパーの駐車場で
カラスが一羽
ゆっくりと歩いていた
県道も車はほとんど通らず
アスファルト上に
スズメが群がっている
人間がまだ寝静まっている
この時間は
他の生き物たちのもの
そう
人間が造った世も
人間だけのものではない
眠っている人間たちは
そのことを知らない