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スレッドNo.2727

評ですね。9月1日〜4日ご投稿分  雨音

「ヘタウマ」妻咲邦香さん
妻咲さん、こんにちは。9月もあっという間に中旬だというのに暑さが緩みませんね。
「ヘタウマ」ときいて、下手だけど上手い、のかしら、と思いましたが、意表をつかれました。そしてとっても素敵ですね。妻咲さんに私の趣味を読まれていると最近常々感じておりましたが、今回、絶対でしょ!とipadの画面に向かって笑い転げてしまいました。
全体を通して良かったですが、「トマトは秋とすれ違う/世界はとっても狭いから」の二行が秀逸でした。佳作です。ほんのちょっとだけ最終連、私なら、以下のように、三行仕立てにするかもしれません。ご参考までに。
赤くなれなかった実を片付ける/さびしくなるね/と誰かの声がする
ところで、パイナップルとなすが激おこになっていそうですね。笑。おいおい、俺たちはプライド持って生きてるぜ!って。

「海の時」エイジさん
エイジさん、こんにちは。海は少しだけ静かになった頃かしらとか思いながら読み始めました。海っていいですよね。海が好きというエイジさんの想いがすごく伝わってきました。全体に素敵な表現が散りばめられています。全体的に構成はよく、ストーリーもとても素敵、最終連は非常に良いと思います。一点だけ、見直してくれたらいいなと思うことがあります。それが、「海」なのですが、一連の中にたくさん出てきますよね。二連を少し直してみました。ひとつに減らしてあります。こんな具合に全体的に減らしてもらえたらいいんじゃないかなと感じます。

青春を過ごしていた頃
よく海を見に行った
引き寄せられるように
欲求に駆られ
何をするでもなく
ただ砂浜に立って
水平線をぼんやりと眺めていた

これは私なりに直したものなので、エイジさんの視点だと変わってくると思います。参考にして欲しいなと思っています。これはちょっとした練習になるのでやってみてくださいね。その上で、どうしても「海」を使いたい、ということであれば、そのままでもいいです。佳作二歩手前です。

「妹よ…」上田一眞さん
上田さん、こんにちは。お待たせいたしました。
ドビュッシーの亜麻色の髪の乙女、を久しぶりに聴いてみたくなってかけながら、今書いています。兄と妹って特別な絆があるような気がしていますが、この物語もまさにそれを感じながら読ませていただきました。実は私は一人っ子なんです。それですごく羨ましいんですよ、こういう兄弟姉妹の情って。じんわりとします。
細かいところはいくつか気になるのですが、物語がとても素敵ですね。実は物語が一番大事なんです。佳作二歩手前です。細かいところ、というのは、ひとつひとつ声に出して読むと「ん?」となる点が見つかるはずです。丁寧に直してみてください。時間をかけて推敲を続けていったら、佳作どころか、もっと良い作品になっていく内容ですもの。

「青空に飛行機雲」U.さん
U.さん、今日も青空がとても綺麗でした。
こちらの作品ですが、すごく惜しい、というのが率直な感想なんです。というのも、内容を読んでいくと、とってもとっても素敵なストーリーが描かれているんです。上田さんのところでも書いたんですが、これが一番大切なことなのです。だから、もうすでに大きなポテンシャルを持っていることになります。そして、U.さんがそのストーリーを描き出すために使った、飛行機雲、ピエロ、青空のキャンバス、がとても素敵ですね。感心しましたし、ピエロの描き方はそれぞれの連でとても生きています。すごくいいの。では何が惜しいのか、といえば、U.さんが描きたかったことがいっぱいありすぎて少し情報が多かったところ。例えば、三連です。きらりと光る金属片が/白い絵の具を青いカンバスに/買ったばかりの筆でなでていく、ですが、声に出して読んでみて欲しいんです。(きらり光る)金属片が、(白い)絵の具を、(青い)カンバスに、(買ったばかりの)筆でなでていく、ですよね。意味としては、飛行機が、雲を、青空に、描いていく、だと思うんです。けれど、この買ったばかりの筆、に惑わされて、肝心な部分がぼやけてしまうんです。やっぱりね、一番書きたいことが引き立つようにするためには少し引き算かなって思いました。全体を通してぜひやってみて欲しいんです。時間をおいてやっていくことがすごく大切だと思います。期待してます。やってみてね。おまけのおまけの佳作で。

「空の穴」山雀詩人さん
山雀さん、免許皆伝、この度はおめでとうございます。
なんだかしみじみします。だって、これが最後の評になりますものね。山雀さんの最近の成長は著しいなと思っていたら、島さんよりこのお話があり、即答で賛成させていただきました。
それを裏切らない素晴らしい作品がここにありますね。この作品ですが、名作ですね。(知っているかしら?私は名作って出さないんですよ。あくまで佳作の中でお出ししています。ご祝儀ってわけではありません。心の底から素敵な作品だと思って、心臓がドキドキしています)
細かいことは言わなくてもいいと思います。ストーリー全部がすごくいい。初めから終わりまで無駄なところも足りないところもない。しみじみと美しく、日常に足のついたとても素晴らしい作品でした。タイトルも秀逸ですね。私もいってみたいな、その穴の中へ。そして、本当はオオルリかキビタキがいいんですね。私はハチドリがいいです。

「思想欲す者たちへ」えんじぇるさん
えんじぇるさん、こんばんは。お待たせしました。
そうですね、タイトルはそうなっているのですが、出だしだけ少し工夫が必要な気がします。今は、「何故、人が物思い、想像力を持つか?」で始まっていますが、この出だしだとその後の部分が全ての人を対象にしているように受け取れます。「そういう人もいる」ということが伝わる書き方が必要かもしれません。例えば、「あの人たちは」としてみるとか、語順を入れ替えるとか、考えてみてくださいね。全体を通しての作品の調子の強さがあるため、本当に本当のところでえんじぇるさんが書きたいことがうまく伝わらないのかな、ちょっと勿体無いなと感じました。どんな風に考えても、どんな風に描いても、どれも個性ですし、それが魅力です。それを生かす方法を見つけられるといいですね。

「僕の家族」ふわり座さん
ふわり座さん、こんばんは。夜も更けてまいりました。
よく書けてます。すごい成長!感動しました。応援の意味も込めておまけの佳作です。
まず、ストーリーがとってもいいです。公園で拾った黒猫、寂しいだろうと白猫が加わって、三人家族になった、までの流れたすごく上手にかけていますよね。テンポもすごくいいですね。この作品が今までとは少し違う部分は、書き手が少し後ろに下がっていることです。それによってストーリーが鮮明になるんですね。書き手が前に前に出てくると、お話がぼやけて、強弱がつけにくくなってしまうので、今回のこの書き方はぜひ覚えておいてくださいね。さて、見直して欲しいところですが、時間の経過がありますよね、そのところを少し手を加えてみて欲しいんです。例えば、なんだかんだで/数年が過ぎた、ここで連として、次の連を、辛い時も/悲しい時も/楽しい時も/嬉しい時も/いつでもどんな時も側にいてくれた/早いものだな/すっかり大人になったな、でまとめます(少し入れ替えもしてあります)そうするとね、数年と大人が離れることで、余白が生まれるんですよね。少し緩やかな時間の流れができて読んでいる人が追いつきやすくなると思います。ご一考ください。

「夏を終えていく」江里川丘砥さん
江里川さん、こんばんは。今回のトリは江里川さんです。
そして、今、外から虫の音が聞こえてきているのですが、それとタイトルがぴったりで、なんだか嬉しくなっちゃっています。さて作品です。わわわ、これもいいね〜と思わず声が上がってしまいました。すごく素敵で直すところありませんね。本当素敵ね。色々とここもいい、あそこもいい、といっぱいお伝えしたいけれど、どこもいいから、書きません。でも、なんと言ってもこれは書きたいですね、最終連が素晴らしかったですね。もちろん佳作です。えっとね、佳作プラスです。

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今週はまだ暑い日々ですが、来週から少し涼しくなりそうですね。
ほっとひと息ついて、秋の味覚を楽しみに待つといたしましょうか。

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