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スレッドNo.2805

感想と評 9/22~9/25 ご投稿分  三浦志郎  9/30

1 上田一眞さん 「ふる里の渚」 9/23

作中に何気なく年齢が匂わされています。投擲(とうてき)といった言葉も年配者ならではです。
逆に「シカト」は、あくまで口語の俗語ですから、文学上は別表現を考えたほうが無難でしょう。
「   」括弧で括ってセリフ調にすれば使えますがね。
「百の石を割った」―これ、何ですかね?僕の知らない社会的行為かと思って調べたけど、出てきませんでした。あくまで詩中でのプライベートな行為と捉えておきましょう。あるいは隠喩。学友への怒りの象徴と見做すことはできそうです。「沐浴」と共に、何か修行僧の「行(ぎょう)」のようなものを感じました。石を割ったり沐浴したりは多少比喩的フィクションと思われますが、ふる里の渚を歩いた、そこで味わった孤独感、寂寥感は事実で、この詩の本質であるでしょう。佳作を。


2 おこぜさん 「大いなる秘密」 9/23 初めてのかたなので、今回は感想のみを書きます。

よろしくお願い致します、と同時にごめんなさい。これは正直何のことなのかはわからなかったですね。
核となる言葉を拾います。まず「原因」。僕の勝手なイメージでは、この言葉は60%以上、負の方向性に使われると思っています。次に「罪」。以降、比較的暗い言葉が続きます。そういったトーンの詩です。途中、突然「彼女」が出て来るのに驚かされるのですが、案外、これが詩の核だったりしそうです。総合して判断できることは、個人に起こった出来事、現象、体験を抽象的にイマジネーションを交えて成立したものと想像されます。真意は作者のみわかるといったタイプの詩でしょうか。様子を見ましょう。 また書いてみてください。


3 詩詠犬さん 「同心円」 9/23

敢えて後半から行きます。すなわち「今朝、小雨のなかを」からです。同心円って実生活ではあまり意識されないので、これはいい気づきですね。なるほど、自然が伝える同心円の形としては、最も身近で好適なものでしょう。シャレていて抒情味もあります。正確で規則的ではあるが、すぐに消えていく。その虚しく続く営為にむしろ憎しみを覚える。―その奇妙な心持ちに、興味深いという意味の面白さがあります。ひいては、ここに「詩」があるわけです。そこで前半です。後半のコアに比べると、前半成立の裏付けがはっきりせず、印象が弱い。後半とどう接続あるいは、バトンを渡しているかが見えてきませんでした。僕の考えでは後半だけでも最低限、詩は成り立つ気がします。でも、それだけじゃつまらないので……策としては……
①  後半のみを肉付けする。(事項をひとつに絞って深化させる)
②  前半は後半に接続しやすい“同心円”的な話柄を別途考える。
まあ、①も②も結局は同じことかもしれないけど。  佳作一歩半前で。


4 じじいじじいさん 「すすき」 9/23

「みたあ」は「みたい」のミス打ちでしょうね。詩は全篇“いなほ”についての事なんですが、タイトルは「すすき」というのは、何か理由があるんですかね?
「みちのいろがへんしんしてる」は夏の色との違いを簡潔に印象的に総合的に描写して、良いフレーズですね。子ども的な感覚もあります。まだちょっと早いけど、まあ、先取りということで。
「いなほ~~いなほ」の流れで続けて「みち」のショート。最後はピチッと止めてますね。文体もリズムもこれでいいです。
甘め佳作を。


5 エイジさん 「生命を抱く」 9/23

まず「飲水料」ですが、「飲料水」か「飲水量」のどちらかではないですかね?
この詩はこの通り読みます。僕は寝る時は“ただ寝るだけ”なんですが、ここでは、その単純な行為にも気遣いや工夫が必要になってくる。そういったことを考えていました。場面や心情を噛みしめると胸が痛みます。僕はこの詩に感想は書けても評価するなど、
とても無理なことです。
ただ、言えることはあります。
どうぞ、このタイトルのように、しっかり抱きしめて、けっして手放さずに、詩で繋いで。


評のおわりに。

9月も今日でおわります。カレンダーを10月に換える。すでに書き込まれた予定を眺める。
(なかなか、あるなあ―) 仕事系・詩系・音楽系・健康系、ひとつ記念日。
だいたいそんなところ。これじゃ10月もすぐおわる! ではまた。

編集・削除(編集済: 2023年09月30日 12:32)

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