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スレッドNo.2846

評ですね。9月29日〜10月2日ご投稿分  雨音

「虹のスープ」妻咲邦香さん
妻咲さん、こんにちは。雨の日曜日です。
虹と雨は切り離せない、そういう間柄ですよね。No Rain, No Rainbow ですから。
さて、作品、まずタイトルが本当に素敵ですね。どんなお話が待っているのかとワクワクします。
この作品は三連までと(で作られた四連からあとの大きく2つに分けることができると思いますが、この四連がとても素敵ですね。虹は土から生まれたっていう発想がまずわたしにはなかったものだったので、新鮮で、尚且つ説得力がありました。そこから先の連も本当にどれも心に残るメッセージがこもっていました。すごく素敵なのですが、妻咲さんは今わたしの中で最上級に厳しく評をつけているため、佳作一歩手前です。というのも、一連と二連です。特に一連、妻咲さんは書き手なので、文章としてわかって書いていると思います。何も意識のない状態で読むと、少し混乱しますね。この一連を二つに分けて整える方がいいかしら。少し時間をおいてみて、読み直していただけるといいかもしれません。あと、本当に一つの提案として書きますが、自分で自分の手を握って、のところは、手で手を握って、にした方が、幅が広がるかもしれませんね。三連からのリズムとストーリー展開は申し分なかったです。

「おばあちゃんの手」上田一眞さん
上田さん、こんにちは。雨も好きだし日曜日も好きでいい午後です。
上田さん、これは素晴らしい作品だと思います。佳作プラスです。私、泣いてしまいました。まず一連が秀逸で、蝶々と遊んでいるおばあちゃん、の一行が他の行から優しく包まれて際立っています。さらに、その光の色を次の連に繋げながら、物語は続いていきます。「私と同じ」を3回繰り返しその静かな喜びを伝えそれが後半の「ようきた」にまで続いていきます。
人との別れは誰にも止めることができません。愛した分悲しみは深く別れは辛いものになります。それでも、こうした温もりが人を支えるんですよね。そんなことを思いました。上田さん、とても良い作品でした。

「さまよい」理蝶さん
理蝶さん、こんにちは。急に秋が深まりましたね。先週まで夏だったのに、普通の秋を飛ばして晩秋がやってきたようです。気象異常なのね、シロクマが泣いています(温暖化でね)。
前置きが長くなりましたが、作品、とってもいいです。甘めの佳作です。まず、導入部がとても良かったです。一連ですね。半月は片割れを探すように地平に沈んでいく、という感性はとても素敵で、それを半分に割った錠剤に例えているところも個性があって良いですね。ここですが「錠剤のように」のほうがいいかな。もし「ような」のままだったら、行を変えたほうがいいかもしれません。続いて、三連目の出だし、得体のしれない、なんですが、その前に、しれない、を三回強調しているので、ここは関係ないにしても、別の言葉を探したほうがいいかと思います。得体のない、でもいいです。掴みきれない、でもいいし、何か探してみてください。さらに、彷徨いたい、という言葉を減らしたいです。この言葉は言い換えのできる言葉だと思うので、探してくださいね。同じ言葉を使うときはわざと強調しているとき以外はなるべく避けたほうが得策です。
二連は気になるところはありませんでしたし、とても良い連になっています。色々書いてしまいましたが、すごく素敵な作品でした。秋らしいしっとりした感じもぴったりです。

「あなたは」井嶋りゅうさん
りゅうちゃん、これを見つけた時にわたしがなんと口にしたか、そのまま書いてしまいます。
「え!?どんなご褒美なのこれ??」
です。なんということでしょう。素敵なプレゼントありがとうございます。この作品、もう噛み締めて、楽しんで、味わわせてもらいました。しかも、三軒茶屋ですって!!学生時代を過ごした街ですから、目に浮かんでしまいます。わたしはホラーやミステリー、怪談は苦手ですが、この暗い路地を歩く時の気持ちは本当にすごく伝わってきますね。意気消沈の下も然り。そして、三連がすごかった。本当だなとつくづく感心しながら読みました。そう思うと、主語は必要ないのかもしれません。真面目で怖がりなのです。会いたいのです。そう、目的語もいらないのかもしれない。そうして、言葉は大空に舞っていけばいいのかもしれませんね。
りゅうちゃん、ありがとうございました。

「雲 雲 雲」ふわり座さん
ふわり座さん、こんにちは。おやつの時間が近づいています。
素敵な作品ですね。佳作二歩手前です。
ストーリーはとても良いです。ふわり座さん、お話の見つけ方が上手になりましたね。身の回りにあるもの全てが作品になります。そこにふわり座さんがいて感じたことがそのまま。だから、小さな作品を頭の中で時々作ってみるといいと思います。
この作品について、気になったことを二つ書きますね。
その1は、一連を三つくらいに分けたいということです。それこそ、雲がふわりふわりと浮かんでいるようなイメージで分けてみてください。例として書こうと思いましたが、これは自分で考えてみたほうがきっと勉強になると思います。
そして、その2、これは、「僕」を減らすこと。一連は最初の僕以外はなくても全部伝わると思います。消して読んでみてください。そして、二連も後半の二つはなくても伝わりますね。つい書いてしまうのだと思うのですが、主語が多いと大事なところがぼやけるのです。声に出して読んでみてください。多分どうしてこれを提案しているのかわかると思います。
成長著しいふわり座さん、これからも期待してますね。

「低い雲」江里川丘砥さん
江里川さん、こんにちは。ふわり座さんに続いて雲ですね。秋になって、雲が表情を変えましたよね。空気も爽やかですし。ですが、この雲はどうやら夏を纏っているようです。
これもまたとても素敵なお話で、最初から最後まで素敵な表現が散りばめられています。このぼくの気持ちの変化はほんの短い時間で起こっているのですが、それがなんとも壮大でそしてとてもリアルに感じられます。佳作です。少しだけ気になった部分をかきますね。
それは「草」なんです。最初、このままでいいかなと思ったんですが、やっぱり少し多いかな。草の上、は、あの上、でもいいしとか、それ、とか、緑に言い換えるとか、何か少しだけ言い換えてみてください。そうするとさらに立体感が増していくと思います。そこだけ気になりました。江里川さん、次はもうちょっと厳しくなります。頭の上の雲、とってもいいですね。なんだかこれから想像してしまいそうです。


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秋ふかし、と呟きたくなる一週間になりましたね。
寒露ですものね。ひんやりとした空気、みなさん風邪などひきませんように。

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