いつもそこにあるこどくについて 理蝶
こころをぴたりとかさねるというのは
ふたりがひとりになるということだから
すごくあぶないことなんだ
げんしがぶつかりあい
ひとつになろうとすると
おそろしいちからがうまれるように
ぼくたちのこころもまた
ひとつひとつのばしょがあって
それをひとつにすると
おそろしいちからがうまれるんだ
それははるかうちゅうから
すてきなうたをとどけるちからにもなるし
せかいをまがまがしくゆがめてしまう
そんなちからにもなるんだ
こころはひとつになってはいけないんだ
ふたりはひとりになってはいけないんだ
ひとりになりたいといのりながら
ふたりのままでいなければならないんだ
それはさびしいことだ
すごくさびしいことだ
でもねさびしさとともにいのることが
ふたりでいきるということだ
さびしいからいのる
そんないのりからうまれた
おそるおそるあゆみよるいっぽが
ひとりひとりを
ふたりのままで
あたたかいしあわせにつつむんだ
きょうもいのるんだ
さびしいけれどいのるんだ
あなたとひとりになりたいと
そしてきをつけながら
あなたにすこしだけちかづくんだ